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2017/02/21
視線の動きを読み取るtobii Pro(トビー・プロ)グラス2を使い、プロの目線を検証する本企画。今回から、長年にわたり最強アマとして活躍し、49歳の2013年にプロ転向、16年に「富士フイルムシニアチャンピオンシップ」でプロ初優勝を果たした田村尚之プロが登場! 誰にも師事することなく独自に編み出した“田村流の極意”をその視点の動きとともに学んでいく。
1回目のテーマは、田村流“アドレス”の極意。ティショットの視点計測を見ると、田村プロのルーティンは2回素振り→ボールの真後ろに立つ→方向を決める→アドレスに入る、という流れだった。目線を見ると、流れるような動作で、スパットも決めていないようだが…。
(以下、田村尚之プロの解説)
ボールの後方に立ち、ターゲットラインを確認するのは、どのプロも同じだと思います。ですが、私はボールの前や後ろにスパットを決めて、それに対してきっちり平行にアドレスするということはしません。私が重視しているのは“ターゲット”に対してではなく、常に“ボール”に対して変わらないアドレスを保つことだからです。
アマチュアの皆さんのセットアップでよく目にするのは、ボール後方でターゲットラインを決め、その後ヘッドをソールしてからスパットを決めていくケースです。ヘッドの位置をズラさないようにアドレスに入り、とにかくそのラインに平行に立てればひと安心みたいに思っていませんか?
“ターゲット”に対し平行に立つことばかりに気を配っていると、ボール位置が通常より前や後ろ、ボールから体が離れたり近づいたり……といったミスに気づきにくいです。ボールに対し、いつも変わらない体の位置関係を最優先しましょう。“ボール”を中心にボールと体との位置関係を崩さず微調整するイメージです。常に等間隔で自分の位置を回転させて調整していくのです。
直線的なものに惑わされないことも重要です。ティグラウンドにはティマークをつないだラインやホールレイアウトの看板など、直線的なものが多くあります。形の決まっていない自然の中に人工的なものがあると、無意識のうちに直線的な指標に釣られてしまいがちです。しかし、必ずしも自分が打ちたい方向を示しているとは限りません。
アドレスでは、“ボール”と体の位置関係を一定に保つことが最優先。ティグラウンドにある直線的なものに惑わされず、自分が持っている“ボール”とスタンスとの距離感を信用し、アドレス時に方向を微調整してみてください。
【ここを盗め!】
・ボール後方からは、大雑把にターゲットラインを定める
・アドレスしてから微調整してよし!
・ボールと体との距離感を重視する
・直線的なものに惑わされない
取材協力/ゴルフ倶楽部成田ハイツリー、トビー・テクノロジー株式会社
【解説】田村尚之
1964年生まれ。サラリーマンを続けながら、独自のゴルフ理論を構築し、トップアマとして活躍。2013年にプロテストに合格し、2016年のシニアツアー「富士フイルムシニアチャンピオンシップ」でプロ初勝利を果たす
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