神山さんの悩みは飛距離不足。もう少し飛ばすことができれば、ゴルフが楽になるのにと、飛距離アップが長年のテーマらしい。自分では振っているつもりでも、実際はヘッドスピードがあまり出ていなかったり、飛ばそうと思えば思うほど、ミスが出るのが悩み。
実際に神山さんのスイングを見た堀内コーチ曰く「スイング自体はしっかり振れていて、安定感がありますね」。良いスイングをしているのに、今ひとつ距離の数値は出ていない原因は、やや右に出やすい傾向があるからだと、シミュレーション機能を使うことでわかってきました。
飛距離を伸ばすために最も必要なことがヘッドスピードの向上。スイング的に速く振るコツを覚える他、体の面を改善することも大切なことだと堀内コーチは話す。四谷ゴルフ倶楽部ではストレッチマシーンを使って、肩甲骨まわり、股関節の可動域を広めることで、速く振れる体が出来上がるわけです。レッスン前に少しずつ行なうだけでもかなり効果がアップするとのことです。
神山さんが飛距離を伸ばせない理由は、体を止め過ぎている点にあると堀内コーチ。「軸がしっかりしていて、良いスイングです。ただ、もう少し飛距離アップをはかるのであれば、体重移動を効果的に使った方がいいですね。右足にきっちり乗る動きが出てくれれば、右足で蹴ることもでき、さらにはリズム感も出てきます」。体重移動は下半身を積極的に使います。
ボールを強く叩こうとしていた神山さんに、堀内コーチがボールからヘッドを少し離して構えるようにアドバイス。軌道の最下点をボールの手前に持ってくることで、ヘッドが最大に加速する位置でボールをヒットできるようになり一気に飛距離がアップしました。練習してタイミングさえ覚えれば、わずか5分程度で違和感なく振れるようになっていました。
もっとも変化があったのがサイドスピン。ミート率が高くなったことで、左右のブレが抑えられるようになり、それが飛距離に還元される結果となりました。また、スイングバランスが良くなったことで、振り抜きがアップし、ヘッドスピードが向上したのも飛距離が伸びた要因となっているようです。弾道の高さが安定しているのは一目瞭然。それだけボールのスピン量が安定している証拠。
「気持よく振り切れるようになった感じはあります。体を使って振ることの重要性がわかりました。飛距離が伸びると本当に嬉しいですね。きちんと習ったことがなかったので、客観的に見てもらうことの大切さを感じることができました。練習場で一人で練習しているのと、内容の濃さが全く違いますね」
堀内さん
四谷ゴルフ倶楽部所属インストラクター。個々に合ったレッスンを展開。ビギナーから上級者まで、様々な悩みをわかりやすく教えてくれる。形にハメない個性を活かしてくれるレッスンは、幅広い層から高い支持を得ている。
「スイング自体は本当に良いスイングでした。そこから飛距離を伸ばすために必要なことは、ヘッドスピードを上げること。ただ、多くの人は単純にヘッドを速く振ろうとしてしまう。それは良いスイングをしているのに、手を使い出してスイングを崩すという最悪の結果を招きかねないのです。効果的に飛距離を伸ばす方法は、人それぞれ色んな方法があるので、それを知ってもらいたいですね」