まずは、プロのカウンセリングを開始。何に悩んでいるのか、どのようなボールを打ちたいのか等、細かく丁寧に、まずは、ヒアリングで個々の悩みを聞き出します。小堀さんの悩みは、ショットが全般的に安定しないこと。ゴルフ歴は長いのに、何を直したらいいのか伸び悩んでいる様子。
実際にボールを打って、スイングチェック。シミュレーションゴルフを使うことで、ヘッドスピードやスピン量などを計測するとともに、弾道も同時にチェック。ここで実際のスイングと自分の感覚のズレをプロから指摘してもらっておくと、自分の欠点に対する理解度が上がって上達スピードも速くなります。
飛距離をもう少し伸ばしたいと思っていた小堀さんのスイングの問題点は、ボールの近くに立ちすぎていたことにありました。インパクトで腕が振れるスペースが無くなるため、体の前で腕が詰まってしまい、クラブを速く振れないのが一番の問題点。ボールの近くに立ち過ぎていることで、テークバックの上がる方向にも問題がありました。
小堀さんは、スイングを安定させるために、手と体が離れないことを意識していましたが、実はそれが軌道をバラバラにしてしまう原因でした。グリップの位置は、前傾した状態から両腕を真下にぶら下げた位置が正しいポジション。近すぎても遠すぎても、軌道は安定しませんとのこと。また、小堀さんの場合、近くに立ちすぎていたために、クラブをプレーン通りにインサイドに上げることができず、アウトサイドに上がっていたのも、ショットの不安定さの原因でした。
インパクトで腕が詰まっていたのが、アドレスを変えるだけで、ヘッドスピードがアップ。小堀さん自身は特別速く振っている意識はないのに振れてしまっている状態に。数値的にはボールスピードが38.1から42.2に向上し、飛距離と方向性がアップしました。
スイング的にフィニッシュまで振り切れるようになったことで方向性もアップしました。
「いつもはフェース面の色んな箇所に当たって、距離にもバラつきがあったんですが、しっかり芯でヒットできるようになって、打つことが本当に楽しくなりました。ちゃんと見てもらって、指摘されないと自分では合っていると思ってやっていたことが全く間違っていたということが起こってしまうんですね。短時間でしたが、こんなに結果が出るとは思ってもいませんでした」
堀内さん
四谷ゴルフ倶楽部所属インストラクター。個々に合ったレッスンを展開。ビギナーから上級者まで、様々な悩みをわかりやすく教えてくれる。形にハメない個性を活かしてくれるレッスンは、幅広い層から高い支持を得ている。
「自分がイメージしていることと、実際のスイングには大きな差があるということをまずは知ってもらいたいですね。スイングを安定させるに、体を鍛えたりすることもひとつの方法ですが、一般的なアマチュアレベルでは、現実的ではないですよね。それよりも、きっちり自分の悪い癖を直した方が、今のままの筋力でも十分スコアをアップさせることは可能です。目からウロコの事実が山ほど、みなさんのスイングには詰まっているんです」