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洗濯王子が解説!型崩れや色落ちを防ぐ洗い方【ポロシャツ編 】

2019/10/01 11:45

気に入って購入したゴルフウェアだから、大切に長く着用したい―そんな風に考えているアマチュアゴルファーは多いのではないでしょうか?今回はゴルフウェアのケアに着目し、自宅でできるクリーニング方法をご紹介します。解説してくれたのは、メディアや雑誌で人気の“洗濯王子”こと、洗濯家の中村祐一さん。第1回はシーズンを通して着用する『ポロシャツ編』です。

――ゴルフと言えば、シーズンを通してポロシャツの着用頻度は高い。以前は綿100%が主流でしたが、近年では吸水速乾などの機能素材のポリエステル、綿×ポリエステル混紡といった素材が人気です。型崩れや色落ちを防ぐ洗濯方法は?

いずれの素材も型崩れや縮みが出るのは、洗い方よりも干し方にあります。スポーツウェアは基本的に洗濯に強い素材を使用しているので、家庭用の洗濯洗剤で洗うことができます。素材問わず、縫製部分(襟、ボタン箇所、脇)を中心に衣類は縮みやすいので、濡れている状態の時に形を整えておくこと が最も重要です。干す時はハンガーに掛けて、襟を立てておくと乾きやすいでしょう。乾いた後は折りたたんで収納することをお勧めします。

――濃色のポロシャツは洗濯のたびに色褪せしてしまう。ポロシャツの色を長持ちさせる方法はありますか?

色褪せを防ぐ方法を説明する前に、家庭用として販売されている洗濯洗剤の説明をしておきましょう。まず普段着の洗濯に使用する液体洗剤(液状タイプやジェルボール) 、洗浄力の強い粉末洗剤 、洗浄力は穏やかで風合いを守るおしゃれ着洗剤 の3つがあります。濃色のポロシャツは3つのうち、おしゃれ着洗剤を使用すると色褪せが防げます。

逆に、白いポロシャツの黄ばみや汗染みを防ぎたい時は、洗浄力の高い粉末洗剤を使用するなど、汚れや衣類に応じて、使い分ける必要があります。また色褪せの原因は洗濯だけではなく、紫外線が繊維の劣化を早めてしまう ことにあります。干す時は陰干し、もしくは室内干しにすることで、色褪せを防ぐことができます。

――女性ゴルファーの左肩(※右利きの場合)に付着したファンデーション汚れはどう落とす?衣類用の漂白剤を使用したら、ピンク色に染まってしまった失敗談も…。

ファンデーションや日焼け止めの部分汚れは、洗濯機に入れる前に、普段着の洗濯に使用する液体洗剤を染み込ませて部分洗いをし、汚れを浮かしておくことをお勧めします。汚れが落ちないと思って、塩素系漂白剤を使用すると、日焼け止めに含まれる成分の一部が化学反応を起こし、ピンク色になってしまいます。ピンクに染まってしまったら、乾かす前 に、洗浄力の高い液体洗剤で部分洗いをすれば落とせます。

洗剤を洗濯機に直接投入すると、どうしても洗剤が水で薄まってしまうので、汚れた部分に直接洗剤を染み込ませるのが効果的です。

<メーカーの回答>
石川遼選手がウェア契約を結ぶキャロウェイゴルフMD部の小田川 悠一さん

「弊社が取り扱っているポロシャツは、素材/色/柄に限らず、洗濯機の普通コース(洗濯から脱水まで)で気にせず洗えることを前提として作られています。ただ例外もあり、他の色柄モノや淡色モノとの洗濯を避けるよう促すケースもあります。この場合、洗濯表示を変えることや、デメリット下げ札に注意点を表記していますのでご確認ください」

■ 洗濯家・中村祐一 プロフィール

長野県のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯王子」の愛称で、テレビ・雑誌など各種メディアに出演多数。「洗濯からセカイを変える」を合言葉に、洗濯から考える暮らし方の提案を行い、一般家庭をはじめ、住宅関連メーカー、家電メーカー、アパレルメーカーなどへもアドバイス。衣服と関わる様々な分野の改革に取り組む、日本を代表する洗濯家。洗濯家・中村祐一公式サイト