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「腸活」って何?疲れやすいゴルファーはまず小腸から

2020/03/23 11:30

最近よく耳にする「腸活」。漠然と体に良さそう、というイメージはあるものの、どのようなことをして、どんな効果があるのか、あまり理解できていないのが正直なところ。そこで、管理栄養士で医学博士の岩崎真宏氏に詳しく聞いてみた。

「腸活とは小腸と大腸の腸内環境を整えて、腸を活性化することです。一般的に、小腸の腸活と大腸の腸活があり、混同しているケースが多く、それが理解されにくい原因のひとつかもしれません」

――その腸活をすることで、どんな効果があるのでしょう?

「体の疲れやすさを軽減することや、下痢や便秘を起こしにくくするといった点がわかりやすい効果でしょうか。そういったコンディションを維持することで、結果的に生活習慣病などの防止にもつながります」

ラウンド後半にバテ気味の人は、腸内環境の乱れが原因かも!

後半バテバテになりがちな人は腸内環境を見直してみましょう

――ゴルフは通常、昼休憩を挟んで5~6時間ほど歩いてプレーする特異なスポーツ。後半は疲労により集中力が落ちてスコアがまとまらないというゴルファーの話も聞きます。疲れやすさを軽減するには、どのような腸活を行えばよいのでしょう。

「食事は栄養を摂ることはもちろん、それに含まれる様々な菌や、体に良くない成分も小腸から吸収され、全身に循環します。良くない成分の具体的なもののひとつが、加工食品などに含まれる添加物です。これは人間の体にとっては異物なので、悪影響を及ぼして炎症を起こします。

炎症のひとつが、疲れやだるさという症状です。その炎症が酷くなると、アレルギー反応となって現れたり、生活習慣病につながるわけです。疲れが溜まった体で週末ゴルフに行く行動は、精神的なリフレッシュは出来そうですが、実は体はさらに疲れを溜めてしまっているかもしれません。

小腸の腸活は、体に悪いものが入ってきてしまうなら、その悪影響を防ぐものを食べてコンディショニングしておこうというもの。これを日常的に意識することで、週末のゴルフでもパフォーマンスが上がるのではないでしょうか」

小腸の腸活に良い食べ物は?

――悪い菌や炎症など、普段は意識していないだけに怖いですね。悪影響を防ぐものというのは、具体的にどういったものなのでしょうか?

「最近では、フラボノイドという成分が小腸の腸活に効果的であることが科学的に証明されました。フラボノイドは、基本的に色の濃い緑黄色野菜やハーブ類、豆類、カカオなどに多く含まれます。

食べ物に含まれるフラボノイドが小腸から吸収されて体内を巡ると、体に悪影響を及ぼす菌の防御力を下げる働きをします。それまで頑丈な鎧(よろい)を着ていた悪い菌を、フラボノイドが裸にして、体本来の免疫力を効きやすくするのです。

すると、悪い菌との闘いがすんなり進むので、その周りを荒らす炎症やダメージが起こりにくくなります。逆に、闘いに手こずると周囲は焼け野原のように荒れて炎症を起こし、それが発疹や痒みなどのアレルギー反応として、体の症状に現れるのです。

さらにフラボノイドは体の免疫細胞にも働きかけ、悪い菌との闘いにおいて、相手に合った闘い方を調整します。その結果、やはりすんなりと闘いが済むというわけです」

――効率良く闘えるように作用してくれるなんて、試合で選手にアドバイスをするキャディのよう!ちなみに、疲れやすさの軽減で集中力は上がるのでしょうか?

「間接的には作用しますね。例えばアルコールを肝臓が分解する際、自分は意識していなくても、脳や神経はそれに携わります。闘う相手が少なければ、脳は本来集中すべきところに作用できるようになるので、よりゴルフに集中しやすくなるということです」

コースマネジメントやパッティング、さらには仲間との会話にも、集中力を高めておいて悪いことはなさそうだ。日頃から疲れやすさを感じる人は、小腸の腸活を意識してみよう。次回は大腸の腸活について話を聞く。

■ 岩崎真宏 プロフィール

管理栄養士/博士(医学)/一般社団法人 日本栄養コンシェルジュ協会 代表理事
医学研究者としてならびに病院管理栄養士として国内外での学会で研究発表、論文発表、学会賞受賞などの実績を持つ。健康管理や疾病予防、スポーツのための効果的な栄養サポートを提案し、多くの医療従事者や運動指導者と協力して質の高いヘルスケアサービスの開発と普及に取り組んでいる。ヘルスケア、ウェルネス、スポーツ、農業、地域活性化など、栄養を切り口とした多業種連携に取り組んでいる。オフィシャルサイト<http://nutrition-concierge.com/