前作よりもシャープ感が増した タイトリスト T100 アイアン(2021年)
【ミヤG】
タイトリストのアイアンは前作からTシリーズに変わり、その二代目となるモデルが9月下旬に発売されます。今回試打するのは、Tシリーズで最もヘッドが小ぶりな「T100 アイアン」。ジョーダン・スピースは、早くもこの新モデルにスイッチしているそうです。
【ツルさん】
スピースは、「T100以外のアイアンでプレーすることなんて考えられない!」というぐらい気に入っているらしいですよ。新作になって、バックフェースのデザインが前作「T100 アイアン(2019年)」から大きく変わりました。前作は従来モデル「718 AP2 アイアン」からの流れをくんだデザインでしたが、二代目「T100」はハーフキャビティ的なクリーンなルックスになり、トップブレードも前作より薄くなっています。
【ミヤG】
小ぶりでシャープ感があって、アスリートに好まれそうな顔つきです。ヘッド内部は見えませんが、タングステンが入っているんですよね?
【ツルさん】
従来よりも高比重のタングステンウェイトがトウ側とヒール側に収められています。では、ミヤGから試打をどうぞ!
【ミヤG】
打ってみると、打感はかなりいいです。僕のアイアン「MP-5」と同じロフト設定なのですが、「T100」のほうが少し飛ばせました。
【ツルさん】
「T100」はフォージドアイアンで、7番以上の長い番手にはSUP10という素材が使われています。強度が高く、ボール初速を出しやすいんです。それでいて打感がいいのは、ボディとフェースが一体型構造になっているからだと思いますよ。
【ミヤG】
操作性はいいのですが、そこまで寛容性が高い感じはしませんね。やはりアスリート向けのアイアンなんだなという印象です。ツルさんは前作の「T100」ユーザーですが、新作になってどこが変っているように感じました?
【ツルさん】
トップブレードが薄くなったぶん、構えたときのシャープ感が増しているところです。それとロフト設定ですね。新しい「T100」は、前作よりもロフトが1度寝て、34度になりました。なので、前作と同じ番手で打ち比べると少し飛びません。ソール形状も少し変更されているようですが、正直に言って芝の上から2モデルを打ち比べないと分からないですね。
【ミヤG】
この「T100」は、タイトリストのセレクトストアでの限定発売モデルです。新シリーズでは2度ストロングロフト設定の「T100S アイアン」が一般流通品になるそうです。
【ツルさん】
「T100」と「T100S」はヘッド形状が統一されていて、本当にロフト差だけの違いのように感じられます。けれど、実際には「T100S」は樹脂で埋められたポケキャビ構造になっていて、このおかげで2度ロフトが立っていても高弾道を打ちやすくなっています。「T100S」は操作性を維持しながらも、飛んでグリーンに球をとめやすいアイアンと言えます。
【ミヤG】
多くのゴルファーが「T100S」を選びそうですよね(笑)
【ツルさん】
クラブ長は同じなので、より短い番手で飛ばしたい人は「T100S」、飛距離よりもスピン量の確保を重視する人は「T100」、という選び方がいいんじゃないかと思いますよ。
■ 試打したクラブのスペック
タイトリスト T100 アイアン(2021年)
●番手(ロフト角):7番(34度) ●シャフト:NSプロ 105T ●硬さ:S
■ マイクラブ情報
ミヤG:ミズノ MP-5 アイアン
●番手(ロフト角):7番(34度) ●シャフト:プロジェクト X ●硬さ:6.0(S+)
ツルさん:タイトリスト T100 アイアン(2019年)
●番手(ロフト角):7番(33度) ●シャフト:AMT ツアーホワイト ●硬さ:S200
■ ミヤG プロフィール
1973年生まれ。ゴルフ歴20年。GDO編集部のシステム関連を担当。もともとはスライサーだったが、最近はドライバーもアイアンも強めのドローが持ち球。見た目がいい最新ギアが大好きで、現在はテーラーメイドのドライバーと、ミズノのフォージドアイアンを愛用中。ヘッドスピードは42~43m/sくらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。メーカーの新製品発表会には必ず出向き、日々ゴルフの最新情報を収集している。生活すべてがゴルフ漬けだとか。ヘッドスピードは46m/sぐらい。持ち球は中・高弾道のドロー。