新製品レポート

直進性を追求したデカヘッド ヤマハ RMX VD40 アイアン

2021/11/01 05:00
ミスヒットへの寛容性を追求した異形のアイアン「RMX VD40」を試打検証

【ミヤG】
ビックリ仰天するようなアイアンが登場しました。ヤマハの「RMX VD40 アイアン」は、とにかくヘッドが大きい。僕が知りうる限り、史上最大のデカさです!

ヘッドはアイアンとしては最大級。ネックの出っ張りは、構えたときに見えないよう工夫されている

【ツルさん】
このアイアンは、最大級の高慣性モーメントを達成すべく開発されたモデルだそうです。一般的なアイアンだと慣性モーメント値は2600g・cm2ぐらい。曲がらないとされる大型ヘッドでも3000 g・cm2を超える程度なのですが、この「RMX VD40」は4000g・cm2を誇ります。その数値がモデル名にも使われています。

【ミヤG】
ネックに大きな出っ張りがあるのですが、アドレス時の視点からは見えないように配慮されているようです。とはいえ、構えてみると改めて「大きいなぁ」と感じますね。

【ツルさん】
高慣性モーメント化するために、ヒール側とトウ側の両端をできるだけ重くする設計になっています。構えると、まるで練習用に作られたデカヘッドアイアンみたいですよね。では、ミヤGから試打をどうぞ!

【ミヤG】
最初の何球かをダフってしまいました(笑)。なんとなく振りづらいし、正直言ってアイアンを打っているような感覚にはなりません。良く言えば、新感覚ですね。

【ツルさん】
ヘッドの大きさのせいで、ずっしりとした重量感があり、標準装着されているカーボンシャフトもしっかりしています。このアイアンは、ある程度のパワーがないと振り切りにくいでしょうね。非力な人向けのクラブではないと思います。

【ミヤG】
ただし、高慣性モーメントの効果で、球の曲がりにくさは存分に感じられますよ。打ちにくいけれど、曲がらないアイアンです(笑)

【ツルさん】
サイドスピンが入りにくいですよね。ただし、スピーディに振り切りにくいので、思ったほど飛距離が出ませんでした。とことん直進性だけを追求したアイアン、という印象です。ドライバーなら常時ティアップして打てるので、直進性を優先した大型ヘッドでもいいけれど、アイアンとしてのトータルバランスで考えると、どんな人にオススメすべきか悩ましい。究極に曲がらないアイアンを試してみたいのなら、検討してもいいかもしれないですね。

【ミヤG】
最後に私ごとなんですが、今回をもってワタクシ「ミヤG」は新製品レポートを卒業することになりました。2018年5月からアベレージゴルファー代表として多くのクラブを試打させていただきました。これまで僕のつたない試打評にお付き合いいただき、どうもありがとうございました。次回からは、新たな試打担当者とツルさんで情報をお送りします。引き続き、新製品レポートをどうぞよろしくお願いいたします。

とにかく曲がりにくく、ミスヒットにも強い。大きさや振り心地は気にせず、真っすぐ飛ばしたい人に◎

■ 試打したクラブのスペック

ヤマハ RMX VD40 アイアン
●番手(ロフト角):7番(30度) ●シャフト:Diamana YR i ●硬さ:SR

■ マイクラブ情報

ミヤG:ミズノ MP-5 アイアン
●番手(ロフト角):7番(34度) ●シャフト:プロジェクト X ●硬さ:6.0(S+)

ツルさん:タイトリスト T100S アイアン(2020年)
●番手(ロフト角):7番(31度) ●シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー 115 ●硬さ:X

■ ミヤG プロフィール

1973年生まれ。ゴルフ歴20年。GDO編集部のシステム関連を担当。もともとはスライサーだったが、最近はドライバーもアイアンも強めのドローが持ち球。見た目がいい最新ギアが大好きで、現在はテーラーメイドのドライバーと、ミズノのフォージドアイアンを愛用中。ヘッドスピードは42~43m/sくらい。

■ ツルさん プロフィール

1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。メーカーの新製品発表会には必ず出向き、日々ゴルフの最新情報を収集している。生活すべてがゴルフ漬けだとか。ヘッドスピードは46m/sぐらい。持ち球は中弾道のフェード。

ヤマハ
性能と形状、すべてが型破りな新世代アイアン
発売日:2021/10/29 参考価格: 121,000円