フォージドフェース採用のミスに強い飛び系 テーラーメイド ステルス グローレ アイアン
【ホッシー】
前回のドライバーに続き、今回は「ステルス グローレ アイアン」を試打していきます。7番アイアンのロフト角は27度。試打クラブに装着されているシャフトは、標準採用のカーボンでフレックスはRとなっています。春に発売されてすでにヒット作となっている「ステルス アイアン」も用意しましたので、両者の比較もできればと思います!
【ツルさん】
「ステルス」と「ステルス グローレ」を並べて見比べてみると、ヘッド形状はそっくりです。クラブの長さも同じなので、構えたときに目に付く異なるところといえば、ヘッドの仕上げぐらいに感じますね。ロフト角は、「ステルス」が7番で28度なので、「ステルス グローレ」のほうが1度だけストロングです。ソールの形状も少し違います。「ステルス グローレ」は、トレーリングエッジが大きめに削られているのも特徴です。
【ホッシー】
ヘッドのトウ側の金属を取り除いた「トウラップテクノロジー」など、2モデルは採用されているテクノロジーもよく似ています。ただし、フェース素材は違っていて「ステルス グローレ」にはクロモリのL型フォージドが新たに使われてます。「オーガニックICT」という打点に合わせてフェースの厚みを最適化する新技術も採用されているようです。
【ツルさん】
打ってみると、ストロングロフトのわりに打ち出し角を出しやすく、スピンも入りやすい。飛び系アイアンのなかでは、球が上がりやすいモデルだと思います。打感も悪くないです。このモデルもヘッド内部に「ステルス」と同じ振動吸収剤が使われているのかな?
【ホッシー】
資料を見る限りだと、「ステルス」で使われていた「エコーダンピングシステム」という振動吸収剤は使われていないようです。でも、僕が試打しても「ステルス グローレ」のほうが、打感はより良くなっていると感じました。やはりフォージドフェースのおかげなのでしょうね。
【ツルさん】
打点がズレたときにも飛距離が落ちにくく、寛容性も高いです。テーラーメイドのアイアンは、とくにフェースの下当たりに強いと思います。このあたりは、さすがのテクノロジーですね。
【ホッシー】
標準カーボンシャフトのフレックスRだと、かなりよくしなって動きます。僕には手に負えないぐらいの軟らかさです(笑)。
【ツルさん】
フレックスRだと、ドライバーのヘッドスピードが35m/sぐらいの人が対象ゴルファーになると思います。前回に試打したフレックスSのドライバーで適合ヘッドスピードが40m/sぐらいだったので、アイアンもそのあたりのヘッドスピード帯の人が使いやすいモデルになっていますね。
【ホッシー】
同じ標準カーボンシャフトのRでも、「ステルス」のほうがしっかり感があって打ち応えが全然違います!
【ツルさん】
クラブ重量も「ステルス グローレ」のほうが軽量。ゴルファーのパワー次第で、どちらのモデルにするかを選べるように作り分けられていますよね。2つのモデルはヘッド自体の性能差よりも、対象とするヘッドスピード帯の違いのほうが大きいと思いますよ。
■ 試打したクラブのスペック
テーラーメイド ステルス グローレ アイアン
●番手(ロフト角):7番(27度) ●シャフト:SPEEDER NX for TM ●硬さ:R
■ マイクラブ情報
ホッシー:キャロウェイ X FORGED STAR アイアン(2021年)
●番手(ロフト角):7番(29度) ●シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー 105 ●硬さ:S
ツルさん:タイトリスト T100 アイアン(2021年)
●番手(ロフト角):7番(34度) ●硬さ:AMT ツアーホワイト ●フレックス:S300
■ ホッシー プロフィール
1978年生まれのGDO編集部員。以前に「ゴルフガレージ」で店舗スタッフをしていた経験があり、過去のゴルフクラブ情報にも詳しい。ドライバーのヘッドスピードは47m/sとアマチュアゴルファーにしては飛ばし屋。けれど、球が左右に散らばるのが悩み。持ち球は低めのフェードでアイアンも低弾道。平均スコアは95くらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。ライフワークとして、日々ゴルフの最新情報を収集している。ドライバーのヘッドスピードは45m/s前後。たいていカラダのどこかしらの箇所が痛く、自由にスイングできないのが悩み。いつもスイング改造中。現在の持ち球は中弾道のフェード。