プロがハマるのも納得 ほんのりグースの“BS顔” ブリヂストン「241CB」「242CB+」アイアン
2年振りにリニューアルするブリヂストンのツアーモデルアイアン。前作もプロゴルファーからの評価は高かったが、新作「241CBシリーズ」も正式発表前からトッププロが試合で使いはじめ、話題になっている。その打感、弾道、特徴をアスリートゴルファーのコウタロウ(ドライバーでHS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(同HS40m/s)がチェック。詳しい性能はギア知識が豊富なミタさんが解説する。
高評価だった前作から、さらに打感・形状・ソールを進化
【ミタさん】
待望の新モデル。ブリヂストンの「241CB」「242CB+」アイアンです。
【コウタロウ】
「221CB」の後継ですよね。普通に良いアイアンに仕上がっていますね。でも「221CB」を超えるアイアンってなかなか作れませんよ。
【シオさん】
あのアイアンは名器でしたね。
【ミタさん】
まず驚いたのが、7年間もアイアンを替えなかった堀川未来夢が「241CB」でついにアイアンを替えました。それと、米国ツアーに挑戦している吉田優利も1回のテストで、すぐに気に入って使いはじめたそうです。
【コウタロウ】
堀川プロは「221CB」はスルーしたけど、「241CB」は替えたってこと?
【ミタさん】
そうです。
【シオさん】
形状やバックフェースを見ても、大幅に変わっているようには見えませんが…。
【ミタさん】
基本的には「241CB」「242CB+」も従来通りの軟鉄鍛造アイアンです。ただし、前作からさらに選手のフィードバックをもらって打感を改良。「241CB」は打点部分を厚くし、さらに柔らかくなっています。形状もツアープロの要望をさらにとりいれてシャープになりましたし、ソールはトウ・ヒール側をカットしたツアーコンタクトソールを採用しました。
【コウタロウ】
ソールはリーディングエッジとトレーリングエッジを少し落としていますね。
【シオさん】
「242CB+」の特徴は?
【ミタさん】
見た目はツアーアイアンですが、「241CB」と比べると少しグースがあって、トップブレードが厚め。最大の特徴はヘッド内部に空洞部分を作ることで、相対的にヘッドの外周部分を重くして慣性モーメントを大きくしたことです。ソールも「241CB」と違って、丸みのあるラウンドソールになっています。
【シオさん】
前作からもかなり変えているし、「241CB」と「242CB+」でも違いがあるんですね。
【ミタさん】
その違いを打って検証しましょう!
「J’s」を彷彿させるBS顔。HS40m/sでも使える!
【コウタロウ】
最初に「241CB」を打たせてもらいましたが、控えめに言って…すごくイイ!想像していたよりも良いですね。打感は柔らかいだけでなくてちゃんと芯がある。ヘッドスピードが速い選手に好まれるのもよく分かります。
【ミタさん】
弾道や操作性はどうでしたか?
【コウタロウ】
文句なし。イメージした通りの高さに飛んでくれます。「242CB+」は想像以上に打ち出し角が高くてビックリしました。また、ラウンドソールになっているから少しダフってもセーフになる。抜けの良さは「241CB」だけど、ダフリに強いのは「242CB+」ですね。
【ミタさん】
シオさんはどうでしたか?
【シオさん】
コウタロウ君の試打を見ていたら、ヘッドスピードが速くないと打てないかなと思いましたけど、全然そんなことはない。ドライバーのヘッドスピード40m/sの私でも十分に打てます。
【ミタさん】
しかも飛んでいましたね。
【シオさん】
両モデルとも7番アイアンでキャリー160ヤードを超えていました。「241CB」は私のような世代のベテランゴルファーがイチバン好きなフォージドアイアンの顔。90年代の「J’sシリーズ」を彷彿させる形状です。
【コウタロウ】
「J’s」は懐かしいですね。BS顔って言われていた独特のツアーモデルの顔を継承していると思います。ほんのりとグースになっているところとか。
【ミタさん】
「242CB+」はどうでしたか?
【シオさん】
ラウンドで使うなら「242CB+」ですね。飛距離性能も高いし、左右のミスヒットに強い。かなりヒール側に当たっても、ほぼストレートに飛んでくれました。ミスヒットしたときもバレなさそう(笑)
【ミタさん】
2人とも高評価ですね。
【コウタロウ】
男子プロからも女子プロからも評価が高い理由がわかりました。
【ミタさん】
「241CB」は王道の軟鉄鍛造ツアーアイアン。打感も操作性もソール形状も、アスリートゴルファーがイチバン好きなアイアンに仕上がっています。「242CB+」もアスリートモデルですが、ダフリのミスや打点のズレにも強いので、平均スコア90前後のセミアスリートでも使えます。
【シオさん】
若い世代だけではなくて、50代以上の日本人ゴルファーが好きなアイアンだと思います。まさに「ジャンボさん」ど真ん中の世代ですね(笑)。
まとめ
■ 試打したクラブのスペック
241CB
●番手(7I):32度●シャフト:N.S.プロモーダス3 ツアー120/N.S.プロモーダス3 ツアー105●硬さ:共にS
242CB+
●番手(7I):31度●シャフト:N.S.プロモーダス3 ツアー105/N.S.プロ950GH neo/ディアマナ サンプ アイアン iB70●硬さ:すべてS
■ マイクラブ情報
コウタロウ:ピン ブループリント アイアン
●番手(ロフト角):7番(34度) ●シャフト:KBS Cテーパー 125 ●硬さ:S+
シオさん:タイトリスト T300 アイアン<2021年>
●番手(ロフト角):7番(29度) ●シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー 105 ●硬さ:S
■ ミタさん プロフィール
1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。
■ コウタロウ プロフィール
1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。
■ シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。