新製品レポート

プロがハマるのも納得 ほんのりグースの“BS顔” ブリヂストン「241CB」「242CB+」アイアン

2024/08/06 12:00
プロ・上級者から高い評価を得た22年モデルをさらにブラッシュアップした「241CB」と「242CB+」

2年振りにリニューアルするブリヂストンのツアーモデルアイアン。前作もプロゴルファーからの評価は高かったが、新作「241CBシリーズ」も正式発表前からトッププロが試合で使いはじめ、話題になっている。その打感、弾道、特徴をアスリートゴルファーのコウタロウ(ドライバーでHS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(同HS40m/s)がチェック。詳しい性能はギア知識が豊富なミタさんが解説する。

高評価だった前作から、さらに打感・形状・ソールを進化

「241CB」はシャープでスムーズにアドレスできるフェース設計

【ミタさん】
待望の新モデル。ブリヂストンの「241CB」「242CB+」アイアンです。

【コウタロウ】
221CB」の後継ですよね。普通に良いアイアンに仕上がっていますね。でも「221CB」を超えるアイアンってなかなか作れませんよ。

【シオさん】
あのアイアンは名器でしたね。

「242CB+」もシャープなシェイプだが「241CB」より少しだけトップラインが厚い

【ミタさん】
まず驚いたのが、7年間もアイアンを替えなかった堀川未来夢が「241CB」でついにアイアンを替えました。それと、米国ツアーに挑戦している吉田優利も1回のテストで、すぐに気に入って使いはじめたそうです。

【コウタロウ】
堀川プロは「221CB」はスルーしたけど、「241CB」は替えたってこと?

【ミタさん】
そうです。

【シオさん】
形状やバックフェースを見ても、大幅に変わっているようには見えませんが…。

「241CB」(左)と「242CB+」(右)ではソール形状が大きく異なる

【ミタさん】
基本的には「241CB」「242CB+」も従来通りの軟鉄鍛造アイアンです。ただし、前作からさらに選手のフィードバックをもらって打感を改良。「241CB」は打点部分を厚くし、さらに柔らかくなっています。形状もツアープロの要望をさらにとりいれてシャープになりましたし、ソールはトウ・ヒール側をカットしたツアーコンタクトソールを採用しました。

【コウタロウ】
ソールはリーディングエッジとトレーリングエッジを少し落としていますね。

【シオさん】
「242CB+」の特徴は?

テストしたシャフトは上からN.S.PRO MODUS3 TOUR120(S)/105(S)、N.S.PRO 950GH neo(S)、Diamana Thump Iron iB70(S)

【ミタさん】
見た目はツアーアイアンですが、「241CB」と比べると少しグースがあって、トップブレードが厚め。最大の特徴はヘッド内部に空洞部分を作ることで、相対的にヘッドの外周部分を重くして慣性モーメントを大きくしたことです。ソールも「241CB」と違って、丸みのあるラウンドソールになっています。

【シオさん】
前作からもかなり変えているし、「241CB」と「242CB+」でも違いがあるんですね。

【ミタさん】
その違いを打って検証しましょう!

「J’s」を彷彿させるBS顔。HS40m/sでも使える!

「イメージどおりのボールが出てくれることも好印象」(コウタロウ)

【コウタロウ】
最初に「241CB」を打たせてもらいましたが、控えめに言って…すごくイイ!想像していたよりも良いですね。打感は柔らかいだけでなくてちゃんと芯がある。ヘッドスピードが速い選手に好まれるのもよく分かります。

【ミタさん】
弾道や操作性はどうでしたか?

【コウタロウ】
文句なし。イメージした通りの高さに飛んでくれます。「242CB+」は想像以上に打ち出し角が高くてビックリしました。また、ラウンドソールになっているから少しダフってもセーフになる。抜けの良さは「241CB」だけど、ダフリに強いのは「242CB+」ですね。

「『Diamana Thump Iron iB70(S)』シャフトはしっかりしていながらインパクト付近で気持ちよく走ってくれる(シオさん)

【ミタさん】
シオさんはどうでしたか?

【シオさん】
コウタロウ君の試打を見ていたら、ヘッドスピードが速くないと打てないかなと思いましたけど、全然そんなことはない。ドライバーのヘッドスピード40m/sの私でも十分に打てます。

【ミタさん】
しかも飛んでいましたね。

ロングアイアンは「242CB+」でミドル・ショートアイアンは「241CB」というコンボもアリ(コウタロウ)

【シオさん】
両モデルとも7番アイアンでキャリー160ヤードを超えていました。「241CB」は私のような世代のベテランゴルファーがイチバン好きなフォージドアイアンの顔。90年代の「J’sシリーズ」を彷彿させる形状です。

【コウタロウ】
「J’s」は懐かしいですね。BS顔って言われていた独特のツアーモデルの顔を継承していると思います。ほんのりとグースになっているところとか。

【ミタさん】
「242CB+」はどうでしたか?

「241CB」7番アイアンでの平均データ

【シオさん】
ラウンドで使うなら「242CB+」ですね。飛距離性能も高いし、左右のミスヒットに強い。かなりヒール側に当たっても、ほぼストレートに飛んでくれました。ミスヒットしたときもバレなさそう(笑)

【ミタさん】
2人とも高評価ですね。

【コウタロウ】
男子プロからも女子プロからも評価が高い理由がわかりました。

「242CB+」7番アイアンでの平均データ

【ミタさん】
「241CB」は王道の軟鉄鍛造ツアーアイアン。打感も操作性もソール形状も、アスリートゴルファーがイチバン好きなアイアンに仕上がっています。「242CB+」もアスリートモデルですが、ダフリのミスや打点のズレにも強いので、平均スコア90前後のセミアスリートでも使えます。

【シオさん】
若い世代だけではなくて、50代以上の日本人ゴルファーが好きなアイアンだと思います。まさに「ジャンボさん」ど真ん中の世代ですね(笑)。

まとめ

二人とも全ての項目が高評価
ミスヒット時の飛距離性能の高さは両者とも驚いていた

■ 試打したクラブのスペック

241CB
●番手(7I):32度●シャフト:N.S.プロモーダス3 ツアー120/N.S.プロモーダス3 ツアー105●硬さ:共にS

242CB+
●番手(7I):31度●シャフト:N.S.プロモーダス3 ツアー105/N.S.プロ950GH neo/ディアマナ サンプ アイアン iB70●硬さ:すべてS

■ マイクラブ情報

コウタロウ:ピン ブループリント アイアン
●番手(ロフト角):7番(34度) ●シャフト:KBS Cテーパー 125 ●硬さ:S+

シオさん:タイトリスト T300 アイアン<2021年>
●番手(ロフト角):7番(29度) ●シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー 105 ●硬さ:S

■ ミタさん プロフィール

1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。

■ コウタロウ プロフィール

1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。

■ シオさん プロフィール

1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。

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