新製品レポート

「年間王者J.トーマス仕様のパター」スコッティキャメロン フューチュラ 5.5M

2017/10/10 11:30

ブレード型のような振り心地のマレット型

年間王者のパター「スコッティキャメロン フューチュラ 5.5M」を試打レポ

【ミーやん】2017年度PGAツアーのフェデックスカップ年間王者となり、賞金1000万ドルを獲得したジャスティン・トーマス。その活躍を受けて、彼が使っているプロトタイプのパターを市販化したモデルが発売されることになりました。それがこの『フューチュラ5.5M パター』です。

ほどよくヘッドが大きく、構えてみると安心感がある

【ツルさん】実際にトーマスが使っているのは、2014年に発売された『フューチュラX5 パター』を溶接ネックにしたプロトタイプ。ヘッド形状が近いのは、現行モデルでは『フューチュラ5W パター』です。ただ、トーマス特注の仕様を受け継いでいるのは、こちらの『フューチュラ5.5M パター』と言えます。マレット型の大半はフェースバランス(パターを水平に置いた時にフェースが真上を向く)なのですが、このパターはブレード型のようなトウバランス(パターを水平に置いた時にトウ側が下に垂れる)に作ってあります。自然にフェースの開閉が行われるので、円軌道を描くストロークの方に適していますね。

【ミーやん】打ってみると打感がいいですね。「コツッ」と歯切れのいい音だけがして、他の余計な振動が抑えられてします。ストロークもしやすくて、ボールの転がりもいい感じ。まっすぐ転がしやすいです。

【ツルさん】ミーやんがストロークをしやすいと感じるのは、普段からクランクネックのパターを使っているからでしょうね。このパターは、以前にトーマスが使っていたブレード型パター『セレクト ニューポート』や『セレクト ニューポート2』と同じ振り心地が得られるよう工夫されています。具体的にはネックの立ち上げ部がフェース側に傾いていて、なおかつシャフトの曲がっているところが、従来のモデルよりもヘッドに近い位置になっています。

【ミーやん】なるほど。構えたときの印象も、他のフューチュラのマレット型とは少し違う気がします。

【ツルさん】そうなんです。構えてみるとショートスラントネックのパターに似ていて、球を包み込みながらターゲット方向に打ち出せる感覚が得られます。ダスティン・ジョンソンが使っていた『スパイダー ツアー ブラック』やジェイソン・デイ愛用の『スパイダー ツアー レッド』に通じる雰囲気があって、僕はそこがとても気に入りました。

【ミーやん】高級感があるし、デザインもカッコもいいですよね。試打した結果も良かったから使ってみたいけれど、きっとこのパターは値段がお高いんでしょう?

【ツルさん】高価なパターですが、コースではドライバーよりもパターをたくさん打つんですよ。パターにはドライバー以上にお金を掛けてもいいぐらいです。アーク式のストロークをするゴルファーで、マレット型の構えやすさと寛容性を求める人には最適なモデルだと思います。僕は買いますよ!

打感、構えやすさ、転がり…どの項目も高得点をマーク

■ 試打クラブのスペック

スコッティキャメロン フューチュラ5.5M パター
ロフト角:3.5度、ライ角:70度
発売日:2017年10月13日、価格:オープン

■ マイクラブ情報

ミーやん:ピン スコッツデール アンサー2(ロフト角3度、ライ角:70度、長さ:34インチ)
ツルさん:テーラーメイド スパイダー ツアー ブラック(ロフト角:3.5度、ライ角:70度、長さ:34インチ)

■ ミーやん プロフィール

1978年生まれ、自分に合うクラブを求めて、片っ端から新製品の試打を行うエンジョイ志向のGDO編集部員。ヘッドスピード42m/s、持ち玉は低・中弾道のドローというか、むしろチーピン。チーピニストからの卒業を目指し、現在はスイングを改造中。

■ ツルさん プロフィール

1974年生まれ、シングルの腕前を持つ。とにかくボールを打っていたいギア好きのゴルフライター。メーカーの新製品発表会には出向くのはもちろん、毎年アメリカのゴルフ見本市「PGA SHOW」に行って最新クラブをチェックしている。ヘッドスピード46m/s、持ち玉は中・高弾道のドロー。

スコッティキャメロン
2017年PGAツアー年間王者J.トーマスが使用したパター
発売日:2017/10 オープンプライス