中古ギア情報

難コースを制した業師のクラブセッティング

2014/06/13 09:00
ミズノMP-54アイアンは、軟鉄鍛造だが深いキャビティ構造が特徴

国内男子ツアー「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」は、コースの難易度を表すコースレートが77.4と日本一高いゴールデンバレーGCで行われ、1打差の単独首位から出た手嶋多一が、通算9アンダーとし、7年ぶりのツアー通算7勝目を挙げた。

18年連続のシードを維持している手嶋多一。少年時代は地元九州では、「怪童」「天才」と期待されたプレーヤー。日本オープンの勝利もあるが、ベテランの域に達した今は「業師」、「職人」的なイメージが浮かぶ。

では「業師」手嶋多一のクラブセッティングをチェックしてみよう。ミズノの契約プロである手嶋プロのアイアンは、ミズノ「MP-54 アイアン」。MPシリーズの中で最もミスヒットに強く、大きめのヘッドサイズ、それでいて打感がとてもいいと評判のモデルだ。「HOT LIST 2014」でもゴールド賞を獲得していて硬派なカッコよさとやさしさを両立しているアイアン。この難コースで4日間、ダブルボギー以上を叩いていないというショットの正確さを支えている要因ではないかと思わせる。

そして特徴的なのは2本のフェアウェイウッド。3Wがミズノ「ホットメタルF135」は2002年モデル。4Wはミズノ「ワールドマスターチタンWM-III」という更に昔に発売されたモデル。シャフトはどちらも日本シャフトの「NS-PRO 950FW」というスチールシャフトを使用している。飛ぶスプーンが流行っている今、3Wの飛距離もコントロールしたいという思いが表れている。この2本は中古ショップでも、特価コーナーに並んでいる可能性が高い古いモデル。しかし好きなフェアウェイウッドを長く大切に使うことで自分のイメージどおりコントロールしたいというプロは多い。

ゴールデンバレーGCは、点で攻めることをプレーヤーに要求するコース。我々アマチュアは、どんなクラブでも1ヤードでも飛ばしたいと思っているが、手嶋プロのような、点で狙えるセッティングとコースマネージメントを参考にできれば、難コースでも大叩きを防げるかもしれない。