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“スパイダーマン”の復活を支えたクラブ

2014/08/22 09:00
「JET SPEED ドライバー」のUS仕様。日本仕様とはソールのデザインが異なり、かなりシンプル

セッジフィールドCC(ノースカロライナ州)で行われたウィンダム選手権は、グリーン上で這うようにラインを読む独特のスタイルから“スパイダーマン”と呼ばれたカミロ・ビジェガスが2010年「ザ・ホンダクラシック」以来4年ぶりのツアー通算4勝目を飾った。

鍛え抜かれた肉体と端正な顔立ちで女性ファンも多く。2007年には日本ツアー「コカ・コーラ東海クラシック」で見事に優勝を飾り、日本のゴルフファンの中にも“スパイダーマンスタイル”でラインを試みる人が続出する人気だった。しかし2012、2013年の彼は不調のどん底、シード落ちの危機が訪れる。2014年も決して好調だったとはいえない。この試合までトップ10どころかトップ25に2回入っただけと不調に喘いでいた。しかし最終日に首位と4打差を逆転して4年ぶりの復活優勝を成し遂げた。

では彼のクラブセッティングをチェックしてみよう。アイアンは、テーラーメイド「TOUR PREFERRED CBアイアン」とこのシリーズでも一番やさしいモデルをチョイス。その流れか?!ドライバーはやさしいと評判の「JET SPEED ドライバー」を使っている。ツアーで人気の「SLDR ドライバー」の影に隠れて地味な印象だが、「SLDR ドライバー」譲りの低スピン弾道が、アベレージクラスでも安心して打てると評価が高いモデル。極端な浅重心にしていない分、安定性が高いのがやさしさの秘密だ。

ビジェガスは「13HL」という13度のロフト角をセレクトしている。13HLはUS仕様しかない設定。ビジェガスのようなドライバーもアイアン感覚で打ちたいタイプは、ドライバーショットもハンドファースト気味にインパクトすることで、シャフトのしなりを上手く使って飛ばしている。そんな彼のようなスイングタイプは、インパクトロフトを稼ぐために、大きめのロフト角13度の“LOFT-UP”が必要なのだ。アマチュアにも参考となるセッティングだろう。

「JET SPEED ドライバー」は、2014年モデルだが、中古市場では地味な印象が拭えずUS仕様がすでに2万円を切っている。バックフェースも地味で、アピールする機能も少ないが、基本性能は高く長く使えるモデル。最近ベストスコアが更新できないというゴルファー諸君、“スパイダーマン”のようにドライバーをチェンジして復活してみてはいかがだろうか!?