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RBZ、X-HOTが起こした“スプーン革命”の余波

2014/12/26 09:00
JET SPEED(USモデル)。日本仕様とコスメは異なるが、2000円から3000円ほど安いのが魅力!

ツアープロのクラブセッティングを長年チェックしていると、ここ数年ある異変を感じる。それは以前と比べ、最新モデルのフェアウェイウッド(以下FW)、特に最新スプーンを入れているプロが増えてきたことだ。

グリーンを直接狙うことが多いFWは、飛距離だけでなく、距離感も大切な選択要素となる。感覚を大事にするプロの中には、10年以上前のモデルを使い続けるという選手も多かった。だが、ロケットボールズ FW(テーラーメイド)やX-HOT FW(キャロウェイゴルフ)が発売された頃から、“イマドキ”と呼ばれる最新スプーンに切り替えるプロが目立ってきた。ロケットボールズは浅重心化することで、低スピンを追求。X-HOTは鍛造カップフェース構造という、フェースの反発をルールギリギリまで高める技術を投入し、ボール初速UPを追及したモデル。どちらも爆発的な大ヒット。そんな新たな流れにより、頑固なツアープロたちのセッティングにも徐々に変化が起きてきたのだ。

2~3年前から一気に飛距離性能が上がった感のあるスプーンだが、実は毎年劇的には進化していない。これまでの積み重ねにより、ドライバーとの飛距離差が埋まったスプーンがたまたま多くのゴルファーに支持された結果といえる。その点で、中古品ではマークダウンが始まった2014年モデルではなく、1年前から2年前のモデルが狙い目だ。先ほど上げたロケットボールズ FWやX-HOT FW、ゴルフ友達が既に使っていて嫌という人にはJET SPEED FW(テーラーメイド)もオススメ。発売当時はそれほど注目されてこなかったが、低スピンでフェースの反発も高く、打感も音もよいJET SPEED FW。尾崎将司などツアープロの使用者が多いモデルで、一時期、松山英樹も使っていた“隠れた名器”。中古ショップでも、年式の割に値段はお手頃なのでかなり狙い目だ。

毎年の進化は微なれども、数年単位で考えれば劇的に飛躍したFW、特にスプーン。年末年始、中古ショップを利用し、この“スプーン革命”を低コストで体感してみては如何だろう。