クラブ試打 三者三様

ゼクシオ エックス FWを西川みさとが試打「1Wより打感が硬め」

2020/03/31 05:00

ダンロップ「ゼクシオ エックス フェアウェイウッド」の評価は!?

「ゼクシオ」シリーズ11代目のフェアウェイウッド(FW)として、「ゼクシオ イレブン FW(以下イレブン)」とともに発売された「ゼクシオ エックス FW(以下エックス)」をピックアップ。シリーズ初のカーボン複合構造を採用したボディは、果たしてどのようなモデルとなっているのか!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「3Wでもやさしそうな印象」

―率直な印象は?
「構えた印象は程よい大きさで、安心感がもてました。ロフト角が立っている3番ウッド(15度)でも、ボールがやさしく上げられそうなイメージをもつことができきました」

―少しミスが目立ちましたが…?
「そうですね…(苦笑)。ちょっとだけイメージしていたタイミングとシャフトの硬さが合わなかった印象です。試打したシャフト(※硬さSR)が私には少し硬かったのかもしれません…。ですが、何球か打つにつれて違和感なくスムーズに振り抜くことはできましたので、慣れの問題かなとは思います」

グレーの配色とクラウン後方に配されたデザインで小ぶりに見える

―硬さ(フレックス)Rのほうが合いそう?
「『エックス』のシャフトは通常生産がSとSRのみで、今回はSRで試打したのですが、私のHS(平均35~36m/s)だとR(※特注生産)のほうが合っているかもしれません。ただ、同じくらいのHSの人でも『エックス』のターゲットユーザーである、男性のアベレージゴルファーの方であれば、問題なく扱える硬さだと思います」

―「イレブン」と比べてどう?
「形状やサイズは一緒ですが、見た目の印象が大きく違いました。私の印象では、結構好みが分かれるかなと思います。色味やデザインの影響で、『エックス』のほうがかなり小ぶりな印象。好みとしては、やや小ぶりで全体的に丸みのある形状に見える『エックス』のほうが、構えやすい印象をもちました」

フェース面はブラックで締まった印象

―飛距離性能を比べるとどう?
「『エックス』のほうが、数字的には飛距離が出ました(※平均総距離『エックス』は201.1yd、『イレブン』は197.8yd)。ただ、『エックス』も『イレブン』同様に、少し打感が硬いような気がします。同じシリーズの『ゼクシオ エックス ドライバー』のようなやわらかさが少し抑えめと言いますか、FWでは硬くなっている感覚。もう少し同じようにやわらかい感覚があれば、弾道の高さをコントロールしやすいのかなと思いました」

―どのような人向き?
「一般的な男性ゴルファー、HS40m/s前後の人向きかなと思います。女性ゴルファーでは、アスリートな方以外は少し上がりにくいと思いますので、HS30台の人には『レディス』がおすすめです」

重心の低さや据わりの良さを考えるとかなりやさしい構造

(※編注)ゼクシオシリーズには今回試打した「イレブン」「エックス」のほかに、ヘッドやフェース厚、シャフトなどを女性ゴルファー専用で設計した「レディス」もラインアップされており、次の想定ヘッドスピードとなっています。
R:~39m/s、 A:~37m/s、 L:~35m/s

『イレブン』より少し高得点… 【総合評価3.8点】

【飛距離】4.0
【打 感】3.5
【寛容性】3.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:15度(3W)
・使用シャフト:Miyazaki AX-1 カーボン/硬さSR
・使用ボール:ロッテ葛西ゴルフの専用レンジボール(ツーピース)

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ロッテ葛西ゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。