クラブ試打 三者三様

ゼクシオ エックス FWを筒康博が試打「コースで当たりやすいFW」

2020/04/02 05:00

ダンロップ「ゼクシオ エックス フェアウェイウッド」の評価は!?

「ゼクシオ」シリーズ11代目のフェアウェイウッド(FW)として、「ゼクシオ イレブン FW(以下イレブン)」とともに発売された「ゼクシオ エックス FW(以下エックス)」をピックアップ。シリーズ初のカーボン複合構造を採用したFWは、果たしてどのようなモデルとなっているのか!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。変幻自在に球を操るクラブフィッター・筒康博は、どのような評価をくだすのか!?

「表現するのが難しい…」

―率直な印象は?
「とてもオーソドックスなモデルと言いますか、良くも悪くも特徴がないというのが、率直な印象です。どのようなモデル?と聞かれても、正直表現するのが難しいです…」

―試打した印象は?
「シャフトがブラックだったので、見た目はややアスリートモデルっぽい玄人好みの印象があったのですが、実際振ってみると、シャフトのしなりの大きさとクラブ全体の軽さがあり、かなり外見とのギャップを感じました。同シリーズの『ゼクシオ エックス ドライバー』や元々『ゼクシオ』ユーザーだった人が購入を考えるクラブだと思いますので、単品で購入を考えるというよりも、他のセッティングの中の1モデルで考えるべきだと思います」

「コレといった特徴はないが、それが大きな特徴」と筒

―それほど特徴がない?
「ウーン…。特徴という特徴がないのが大きな特徴といえます(笑)。平均点が高く、打音が心地良いので、ボールを打ちたくなる意欲が湧く。練習場で評価するより、実際コースで芝の上のボールを打った時に、性能の高さを感じることができるように感じます。それほど実戦向きなモデルだといえます」

―「イレブン」と比べてどう?
「『イレブン』はヘッド自体の弾き感、打音の高さがしっかり耳に残りますので、すごく『ゼクシオ』シリーズらしいモデルといった印象です。それに対し、『エックス』は新しいニュートラルなポジションのモデルといった感じ。これまでのダンロップ(住友ゴム工業)製品にはなかったクラブです。総重量の軽さやシャフトのしなり方は『ゼクシオ』なのですが、やさしいだけではなく、振っていて心地良さを感じる新しいカテゴリーのクラブではないかと…」

苦手なFWでも飛距離と高さともに結果がついてきていた

―どのような点に注意して購入するべき?
「シャフトの硬さには少し注意が必要かもしれません。イメージしているより、少し硬めのもののほうが合う人が多い気がしました。その辺りはぜひ試打をして検討していただきたいです」

―どのような人向き?
「購入する際は、5番ウッドから選ぶことをオススメします。想像以上に飛距離性能が高いので、3番ウッドはティショット用で後から買い足しても良いかと思いました。つかまり感やボールの上がり方など、FW選びがよく分からない人は、重すぎず軽すぎず、総重量と長さのバランスがとれている、この『エックス』を基準に考えてほしいと思います。そのくらいすべての項目が高水準で、バランスのとれたクラブだといえます」

すべて4点台の高得点!【総合評価4.1点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:15度(3W)
・使用シャフト:Miyazaki AX-1 カーボン/硬さSR
・使用ボール:ロッテ葛西ゴルフの専用レンジボール(ツーピース)

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ロッテ葛西ゴルフ

■ 筒 康博 プロフィール

プロコーチ、クラフトマン、フィッターとしてプロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを経験。江東区・インドアゴルフKz亀戸内「ユニバーサルゴルフ スタジオ」トッププロファイラーを務める。