ヘプラー パターを西川みさとが試打「『トムキャット14』が秀逸」
ピン「ヘプラー パター」の評価は!?
ヘッドデザインのコントラストやブラッククロームシャフトを採用することで、構えやすさを追求したピン「ヘプラー」シリーズ。視覚的な要素にこだわったブレードタイプから、複合素材を採用して高慣性モーメトを実現した大型タイプまで揃っている。そんなピン自信作を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「新登場の大型マレットが扱いやすい」
―率直な印象は?
「いろいろな形状のモデル(全10タイプ)があるので、まとめて評価するのは難しいですが、『トムキャット14』はとても良かったです。唯一このモデルだけヘプラーシリーズで初登場した形なのですが、構えやすくて、大変扱いやすかったです」
―「トムキャット14」は構えやすい?
「はい。ヘッド上部に付いている数個のドット(点)が、絶妙な配置になっていて、とてもアライメントをとりやすかったです。『トムキャット14』をメインに、【構えやすさ】5点満点の評価とさせていただきました」
―ドットが絶妙…?
「ドットの模様が、ボールの打ち出し方向に2列並んでいるのですが、その点と点の間が等間隔ではなく、後ろ側にいくにつれて短くなっているのです。この間隔の妙で、テークバックする際に、すんなりヘッドを引きやすい。構えた時の上から見た印象でも、実際に引いてみた印象でも、どちらもイメージ通りで扱いやすかったです」
―大型マレットでも操作性は落ちない?
「はい。正直、私は大型マレットはそれほど得意ではないのですが、『トムキャット14』は大きいサイズ感にもかかわらず、そういった邪魔になる感じがまったくなかったです。重心の配置が絶妙なのでしょうか、ドットのデザインからくる視覚効果なのでしょうか。とにかくサイズを気にせず操作しやすかったです」
―構えやすさも操作性の良さが影響している?
「たぶん、ヘッドの空洞にも意味があって、全体的に大きいわりに、そう見えない効果を生んでいると思います。また、ストロークする際はヘッドのフェース側を見ていて、後方のドット線を直視しているわけではないのですが、自然と後ろに引けるという感覚で、不思議と動かしやすかったです。色味も考慮されていて、重く見えないし適度な塩梅(あんばい)にデザインされているのだと思います」
―どのような人向き?
「とにかく『トムキャット14』は、腕前にかかわらず誰にでもおすすめしたいモデルです。初級者の方なら構えやすく、扱いやすいですし、上級者の方も大きさを気にせず扱えます。プロが使ってもすぐに結果に結びつくかもしれません。見た目も高級感があって魅力的で、使い続けたら、手放せなくなるモデルと言えそうです」
ベタ褒め「構えやすさ」5点満点!【総合評価4.3点】
【転がり】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】5.0
・トムキャット14 /ロフト角:3度 ライ角:70度 シャフト:34インチ
・パイパーC /ロフト角:3度 ライ角:70度 シャフト:34インチ
・使用ボール:タイトリスト プロV1
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、石岡ゴルフ倶楽部
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。