クラブ試打 三者三様

Silver-Blade EE パターを西川みさとが試打「ポンッと置いてすぐ打てる」

2020/09/08 05:00

プロギア「Silver-Blade EE パター」の評価は!?

ヘッド中央に引かれた3本の「E型アライメント」が特徴のプロギア「Silver-Blade EE パター」。左右のブレやバラつきが少なく安定感のあるモデルとして定評のある「Silver-Blade」の最新シリーズを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「苦手CSモデルをあえて試打」

※スキッド:打ち出し直後の横滑り状態の距離

―率直な印象は?
「今回センターシャフト(以下CS)のマレット型を試打したのですが、実は、私は元々CSパターが苦手で、普段は絶対手にしないモデルを、あえて試させてもらいました」

キャッチコピーは『狙ったところに打ち出せるから、スコアは縮まる』

―苦手の理由は?
「アドレスした際、フェースが被って見えてしまう点です。真っすぐ構えようとしても、目標より左を向いていることを疑って、インパクトで開き気味に入れてしまう。なかなかフェースを合わせられないのです。右に逃がしたくないスライスラインは良いのですが、フックラインだと、どうしても打ちにくさが露呈してしまいます」

アライメント外側2本はボールの直径と同じ幅に設定

―据わりの良さは?
「ヘッド自体の据わりはとても良かったです。特にヒール側の据わりが良い印象。全体的にドシッとした感じがあり、地面にピッタリと付く感じがある。マレット型でもピン型でも、どのタイプにも感じられるので、シリーズを通して据わりは良いと言えます」

フェース全面には独自のミーリングが施されている

―ヘッドの重量帯によるもの?
「そうですかねー…。明確な要因は分からないのですが、ヘッドをポンッと地面に置いた瞬間から、ターゲットを合わせる動作を一切せずとも、すぐに打てる感じがあります。CSの苦手意識さえなければ、かなり構えやすいモデルと評価できます」

やや小ぶりマレット型のセンターシャフトモデル「EE-04CS」

―アライメントの印象は?
「ブラック&シルバーの2色のみのシンプルなデザインが、とても好印象に映りました。構えた時の集中をいろいろな部分に散乱させず、余計な集中力を必要としないところがこのモデルの魅力だと思います。どうしてもアライメントが気になる人は、シルバーのラインを目視すれば良いですし、気にならない人は特に一部を見ずに、全体をフラットに見て、構えると良いでしょう」

平均スキッド15インチと西川が試打した他モデルと比べてやや短め

―どのような人向き?
「やはり『Silver-Blade』は、CSが旗艦モデルだと思うので、CSが好きな人にマッチすると言えます。構えやすさも据わりも良いので、あとは好みの問題。また一例ではありますが、実は私は苦手苦手と言っていますが、練習用としてCSモデルを使っています。ミスヒットにシビアで、余計な動きを出せないので、練習用としては最適。これからCSを試そうという人にも、私のような使い方をする人にも、最新機能の詰まった『Silver-Blade』は良い選択だと思います」

苦手意識からオール3.5点…【総合評価3.5点】

【転がり】3.5
【打 感】3.5
【寛容性】3.5
【操作性】3.5
【構えやすさ】3.5

・SB EE-01 /ロフト角:3度 ライ角:70度 シャフト:34インチ
・SB EE-04CS /ロフト角:3度 ライ角:70度 シャフト:34インチ
・使用ボール:タイトリスト プロV1

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、石岡ゴルフ倶楽部

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。