クラブ試打 三者三様

ストローク ラボ ブラック パターを西川みさとが試打「意外とシンプル」

2020/10/13 05:00

オデッセイ「ストローク ラボ ブラック パター」の評価は!?

スチールとカーボンを複合することで、安定したテンポで距離感を一定に取りやすい「ストローク ラボ(STROKE LAB)」シャフト。すでに多くのオデッセイパターに採用されているが、今回は原点回帰と題して、同シャフト名を冠とした「ストローク ラボ ブラック(BLACK)」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「全体的に抑えめな印象」

※スキッド:打ち出し直後の横滑り状態の距離

―率直な印象は?
「3本線や2本線、また1本の太線など、モデルごとにアライメント機能が様々なデザインですが、構えてみると意外とシンプルに見えます。それぞれの形状に馴染んでいるのか 、特徴を大きく打ち出していそうで、それほど打ち出さず、全体的に抑えめな印象を受けました」

キャッチコピーは『ツアープロのパッティング精度をあらゆるゴルファーの手に』

―特徴が少ない印象…?
「ウーン…。特徴が少ないというわけではなく、見た目も性能もオーソドックスに仕上げてあると言えます。特に長所がなく、悪い点が多いということではありません。良い意味でクセがないモデル。オデッセイの中でも、基準となるようなヘッド性能といった印象です」

ストロークの安定感を生む太めの「ストローク ラボ ピストル グリップ」(約76g)

―オデッセイの中の基準?
「はい。ヘッド単体で言えば、これまでのオデッセイと何ら変わりはなく、あくまでもシャフトの性能をメインに引き出そうとしているモデルなのだと感じます。ヘッドの特徴を強いて挙げるとすれば、全体が黒色で締まって見え、小ぶりな印象が操作性の良さにつながる点でしょうか」

TEMPO ENHANCING DESIGN(テンポを上げるデザイン)

―「ストローク ラボ シャフト」がメインの特長?
「そうですね。半分スチール、半分カーボンの構造により、余剰重量を上下に持ってくることで、自然とストロークさせやすくしている点が、このモデルの大きな特長と言えます。ただ、実は今回の試打(2~3m)では、そこまでこのシャフトの良さを、実感することができませんでした」

ツアーでも多くのプロが使用している「ストローク ラボ シャフト」

―なぜ実感できなかった?
「このシャフトのウリは、方向性より距離感だと思います。最低でも5m以上、もっと距離のあるロングパットで、その性能の効果が発揮されるものと感じます。ですから、試打を行う際は、できるだけ距離のある所で、自分のイメージとタッチが合うかどうかを試してみるべきでしょう。特に、このモデルに関しては、方向性より距離感に集中して試打することをおすすめします」

ストロークのしやすさについて評価した西川

―どのような人向き?
「オールマイティな性能ですので、どのようなユーザーにも扱えるパターです。初級者から上級者まで、誰にでもフィットする基準となるモデル。転がる出球のスピード感が、自分のイメージに合うものを選べば、購入して後悔することはないと断言できます」

4項目で4.0点が並ぶ結果【総合評価3.9点】

【転がり】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】3.5

・SEVEN /ロフト角:3.0度 ライ角:70度 シャフト:34インチ
・DOUBLE WIDE /ロフト角:3.0度 ライ角:70度 シャフト:34インチ
・使用ボール:タイトリスト プロV1

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、石岡ゴルフ倶楽部