クラブ試打 三者三様

スリクソン ZX7 ドライバーを万振りマンが試打「フェースがほぼ平面」

2020/12/26 07:11

ダンロップ「スリクソン ZX7 ドライバー」の評価は!?

松山英樹が4年ぶりに回帰して話題のダンロップ「スリクソン」シリーズ。「ZX5」と併用した「スリクソン ZX7 ドライバー」は、ヘッドの反発性能を高めた4層構造「リバウンドフレーム」に加え、より操作性を重視したモデルとなっている。この最新作を、「ZX5」や前作「Z785」との違いを踏まえ、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンは、どのような評価をくだすのか!?

「目標に対して直角に合わせやすい」

―率直な印象は?
「『スリクソン ZX5 ドライバー』と比べて、フェース面のバルジ(横方向の湾曲)とロール(縦方向の湾曲)の丸みが少なく、上から見ると、ほぼストレートに見えます。目標方向に対し、直角に合わせられるので、構えやすく感じられます」

クセのないフォルムと視認しやすさ、松山英樹も惚れた美しい顔

―直角に合わせられる…?
「はい。フェース表面の形状が兄弟モデルで異なり、『ZX5』は上から見ると、ややカーブを描いているのですが、『ZX7』は真っすぐで、目標方向に90度に近い感覚でセットできるため、狙いを定めるのに適していると言えます。構えた時のイメージで言うと、バルジやロールの丸みが少ないほうが、ターゲットに向けやすいメリットがあります」

7シリーズでは意外なほど球が上がりやすそうなシャローバック

―逆にデメリットは?
「芯を外した時のギア効果が発揮されず、ミスを抑えきれない部分を感じます。ヒールやトウ寄りにボールが当たった時に、ヘッドがボールのサイド回転を、軌道修正する効果が働かず、そのまま広角打法のように、左右に散ってしまう。“面”で捉える感覚がもてるので、打つ前はミスヒットに強い印象を受けるのですが、結果的に見ると、ミスが多く出てしまうところがデメリットと言えるかもしれません」

ソールウエイトが1つだったZX5とは異なり、ZX7はトウとヒールに2つ装備

―飛距離性能は?
「これもバルジとロールの影響が大きく、平らのフェース面だと空気抵抗を受けやすいため、HSを出しにくい感覚があります。丸みがあったほうが、フェースの芯を“点”で捉えられるため、ボールを強くヒットできる。HSを重視している人には、丸みがあったほうがイメージは出しやすいと言えます」

同じロフト角10.5度で比較。フェース面の丸みの見え方が微妙に異なる

―シリーズ間での違いは大きい?
「ウーン…、あまり違いはないかなと思いました。トラックマンの数値も似ていますし、どちらも大きな欠点がなく、安定的に飛ばせる。両方とも平均点が高いモデルです。打感や構えた印象では、実は『ZX5』より『ZX7』のほうがやさしく、安心感がもてる。どちらかと言えば、『ZX5』のほうが玄人好みな気がしました」

試打中は「どこに当たっても真っすぐ飛びそう」と言っていた万振りマンだが…

―どのような人向き?
「米ツアーで戦う松山選手が両方を選ぶくらいですから、どちらもプロや上級者も使えるモデルではあるのですが、正直アベレージゴルファー向きなのは『ZX7』。理由はフェース面がストレートで、構えやすさの影響が大きいから。ただ、どちらもどのレベルのプレーヤーにも支持を受けそうな、人気モデルになり得る性能だと感じました」

3項目で4.5点と高評価!【総合評価4.3点】

【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.5
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:10.5度
・シャフト:ディアマナ ZX60(硬さS)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、市川サンライズゴルフセンター

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。