APEX アイアンを西川みさとが試打「3本とも高さが出る」
キャロウェイ「APEX アイアン」の評価は!?
米国では前々作(2016年)よりベストセラーとして、高い支持を得ているキャロウェイ「APEX アイアン」シリーズ。その最新作となる21年モデルには、AIが設計した「フラッシュ フェース カップ」が初搭載され、より高いボール初速と最適なスピン性能を両立したという。スタンダードモデル「APEX アイアン」を兄弟モデル「―DCB」「―PRO」と比較しながら、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「見た目も性能も文句なし」
―率直な印象は?
「ひと言で『文句なし』といった感じです。見た目はスッキリきれいですし、性能も飛び過ぎるわけでも、飛ばな過ぎるわけでもない。アイアンとして文句なしのモデルと言えます」
―どの辺りが文句なし?
「やはり中上級者の選ぶアイアンとして、高スコアを出すために必要な要素が集約されているところです。操作性にしろ、距離感にしろ、特に競技に出るような上級者が戦うための性能を持ち合わせています。そういう点で、文句なしという言葉が出ましたが、重量感があることでHS30m/s台の私にはハードなアイアンではあります」
―見た目はきれい?
「そうですね。非常に洗練された印象で好みの顔です。やさしく見えながら、安心感が持てる大きさではないため、しっかり打たないと…と思わせるサイズ感ではあります。ゴルフを始めたばかりの初級者には難しく感じるかもしれませんが、中級から上級者の多くの方にとっては、最適と呼べる形状だと思います」
―兄弟モデル「―DCB」「―PRO」と比べてどう?
「『―DCB』は、『APEX』よりもやさしい位置づけのモデルだと思うのですが、それほどやさしくはないという感想です。勝手な私のイメージよりも、『APEX』寄りと言いますか。スイング中に感じるヘッドの重みで、予想以上につかまり過ぎて、左へのがミスが出てしまいました。逆に、『―PRO』は難しい見た目の印象よりも、意外とやさしく打てる。10~20年前のマッスルバックの難しさとは違い、ボールの上げやすさや扱いやすさが、向上しているように思いました」
―基本的に「APEX」3モデルは性能が似ている?
「はい、基本的に似ていると思います。本音を言うと、もう少し違いがあっても良いかなと思えるほど…。同時期発売のタイトリスト『T』シリーズ3モデルと比べて、それぞれの性能の差が小さい。特に『APEX』と『―DCB』は、ほぼ同一と言えるほどの微差です」
―どのような人向き?
「万人向けと言っても良いほど、アスリート派からエンジョイ派まで幅広いと思います。ゴルフを始めたばかりの初級者でなければ、アイアンが苦手という人でも扱えるような気がします。それほど適度にボールがつかまり、イメージ通りの高さが出る。しかも、それが『APEX』だけでなく、『―DCB』も『―PRO』も同じという点が、このシリーズの大きな特徴と言えます」
ややシビア=飛距離3.5点△【総合評価4.0点】
【飛距離】3.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:30.5度(7I)
・シャフト:NSプロ 950GH neo(硬さS)
・使用ボール:ドリームゴルフガーデン専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ドリームゴルフガーデン