マジェスティ ロイヤル ドライバーを筒康博が試打「弾きが高反発並み」
マジェスティゴルフ「マジェスティ ロイヤル ドライバー」の評価は!?
ことし50周年を迎えたマジェスティゴルフから、フェース裏面に波型デザインを採用した「3Dウェイブフェース」により反発性能を高めた「マジェスティ ロイヤル ドライバー」が登場した。これまでシニア向けのイメージが強かった本シリーズにおいて、今作はアスリートゴルファーでも振れる性能と評判が高い。そんな新時代を切り開く自信作を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。変幻自在に球を操るクラブフィッター・筒康博の評価は?
「勘違いしてしまうほどの弾き感」
―率直な印象は?
「とても弾きがいいので、私のHSでもフェースが割れるのでは?と余計な心配をしてしまうほど。決して打感が硬いというわけではなく、ルール適合モデルとしては異例の感触です。高反発モデルで打っていると錯覚してしまうくらい、すさまじい打ち出しのボールの威力を感じます」
―ルール適合なのにルール違反のような…?
「はい、それくらい弾き感があります(笑)。反発性能を上げたフェース裏の構造もさることながら、ヘッド自体の重心配分にも、その要素が隠されていると思います。特にフェースの前方の弾き感が強く、インパクトでボールを押し込もうと意識しなくても、フェースのたわみ性能で、勝手にボール初速がグンっと上がる印象です」
―過去モデルよりもアスリートゴルファー向き?
「うーん、そうですねー…。シャフトのラインアップに『TOUR S』が加わったことで、アスリートゴルファー向きの要素が増えたことは確かだと思います。ただ、マジェスティはやはりシニア世代に向けて、若い頃の飛距離を取り戻したい人がメインターゲット。とにかく飛ばしを優先している人に向けて、飛距離性能を実感しやすいモデルであることは、何ら変わっていないと言えます」
―シャフトの印象は?
「長尺(46.5インチ)でも長さを感じ過ぎず、通常の長さと同じように振り切れるという点で、『TOUR S』に注目する人は多いでしょう。ただ、RでもSRでも十分、飛距離につながる振り切れる特性は持ち合わせています。フニャフニャしなり過ぎる感覚は一切ありません。コシがあるので、いつもの硬さ(フレックス)表示から落として試すことをおすすめします。それほど、シャフト単体で販売しても違和感ないくらい完成度の高い軽量シャフトに仕上がっています」
―他に気になる点は?
「フェースの弾きが強いので、使用ボールには注意が必要です。硬さのあるディスタンス系ボールで打ってしまうと、より打感が硬く感じてしまいます。せっかく弾き感が強いのに、硬さだけの印象に変わってしまうのは本末転倒。ボールの外面にやわらかさのあるスピン系のツアーモデルを使うと良いでしょう」
―どのような人向き?
「先ほども述べましたが、とにかく若い頃の飛距離を取り戻したいと望んでいるゴルファー向きです。シニア世代がメインターゲットとは言いましたが、自分のポテンシャルの限界をクラブで超えたい人であれば、実は年齢は関係ないと思います。飛距離を求めることは、どの年齢層にも共通した目標。これから人生最大飛距離を求める人であれば、食わず嫌いにならず、一度試してほしいドライバーです」
飛距離は納得の5点満点【総合評価4.3点】
【飛距離】5.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.5
【操作性】3.5
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:10.5度
・シャフト:マジェスティ LV540(硬さSR)、マジェスティ LV540 TOUR(硬さTOUR S)
・使用ボール:市川サンライズゴルフセンター専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、ENEOS市川サンライズゴルフセンター
■ 筒 康博(つつ・やすひろ) プロフィール
プロコーチ、クラフトマン、フィッターとしてプロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを経験。江東区・インドアゴルフKz亀戸内「ユニバーサルゴルフ スタジオ」トッププロファイラーを務める。