クラブ試打 三者三様

エピック MAX FAST アイアンを西川みさとが試打「強すぎない飛び系」

2021/08/17 05:00

キャロウェイ「エピック MAX FAST アイアン」の評価は!?

2月発売のキャロウェイ「エピック」シリーズに、新たに加わった「MAX FAST」シリーズ。軽量化を追求したボディで、振り抜きやすさと飛距離を生み出すという。そんな新たな価値観を提唱する同シリーズから、今回は中空構造「エピック MAX FAST アイアン」を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「むしろオーソドックスに近い性能」

直進性もさることながら7Iで平均165.7ydの飛び

―率直な印象は?
「かなり飛んでいる気にさせてくれるモデルだと思います。飛び系アイアンのカテゴリーに入るとは思いますが、それほど強すぎないと言いますか、ボールが着地してから、ちゃんと意図した距離に止まってくれる印象でした」

キャッチコピーは『その速さが、飛距離を生む。』

―飛びすぎないということ?
「そうですね。飛距離に関しては一般的な飛び系アイアンと同じくらい稼いでくれますが、全般的には飛び系というより、オーソドックスなアイアンに近い印象。構えて上から見た感じも、サイズが大きくてトップブレードが分厚い、UTっぽい飛び系のイメージはありません。むしろ小ぶりに見えて、とてもスッキリして構えやすいです」

トップブレードの薄さは大型ヘッドとは呼べないレベル

―打感の印象は?
「飛距離自慢のモデルということで、もう少しキーンと甲高い音が出ると予想していたのですが、それほど高くなくブレードアイアンと同じような打音。耳からの印象でも手から受けるフィーリングでも、一般的なモデルと全く変わらない感覚でした」

長さ:37.5インチ(7I)、重さ:45g、トルク:4.1、中調子、硬さ:R

―頼りなさは感じない?
「ややシャフトが軽めなので(純正シャフト「スピーダーエボリューション」重量:45g)、つかまり過ぎたり、吹け上がってしまう不安は、少なからず抱いてしまいます。私の場合、もう少し重さが欲しい(50g台が最適)のが本音。ただ、これで結果的に飛んでいるのであれば、それはそれでアリだと思ってしまいますね(笑)」

全番手にAIが設計したFLASHフェースカップを搭載

―コースではどういう攻め方ができそう?
「スピン量がある程度出て、弾道が高めなので、高さで止める攻め方が正解だと思います。飛距離は出るけれど、それほど強すぎない面を持っていることで、イメージした距離をキャリーで想定できる。飛びすぎてしまうミスが起こりにくいモデルなので、思い切って長い距離を攻めていける点が大きな魅力です」

「飛ぶは飛ぶけれど強すぎないところがイイ」と西川

―どのような人向き?
「ボールが思うように上がらない、飛距離が出ない…と悩むアイアンが苦手な人におすすめのモデルです。硬さRの純正シャフトとの組み合わせは、男性よりも女性のほうが適しているとは思いますが、カスタムして合わせれば、アベレージゴルファーだけでなく競技ゴルファーでもアリな気がします」

4項目で4.5点が並ぶ高評価【総合評価4.4点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:26度(7I)
・シャフト:スピーダー エボリューション for Callaway(硬さR)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

キャロウェイ
スタイリッシュな大型・中空ヘッドに飛びとやさしさの最先端技術を満載
発売日:2021/08/12 参考価格: 176,000円