クラブ試打 三者三様

ローグ ST MAX フェアウェイウッドを万振りマンが試打「FWらしくない」

2022/03/19 05:00

キャロウェイ「ローグ ST MAX フェアウェイウッド」の評価は!?

ボール初速と安定的な飛びで注目を集めるキャロウェイ「ローグ ST」シリーズ。ドライバーばかりに話題が集中しているが、見逃せないのがフェアウェイウッド(以下FW)だ。中でも幅広いゴルファーに応えるスタンダードモデル『ローグ ST MAX FW』はどんな性能なのか!? ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「UTのような軽快なフィーリング」

弾道が高いため 少しだけ飛距離は落ち気味(平均266.8yd)

―率直な印象は?
「打ってみた感覚では、全くFWらしくないという印象。FWというより、ユーティリティ(以下UT)のように打つことができます」

モデルやロフト角ごと個別に設計されたAI設計フェース

―UTっぽいフィーリング…?
「はい。UTっぽいフィーリングというのは、飛距離が落ちるということではなく、振り心地がFWよりも短いUTのように、軽さを感じつつ振り切れるということ。アイアンの要素が強いウッドという意味です。それでいて、飛距離は十分FWレベル。他社のモデルと比べれば、むしろ"ぶっ飛び"系と呼べる部類に入るほど。それだけ強振しなくても、強振したような飛距離が出せる性能に仕上がっています」

新たに設計されたFW専用の「ジェイル ブレイク テクノロジー」

―飛距離性能よりも安定感重視?
「確かに飛距離性能に特化してはいませんが、安定感を確保しつつ、飛びを求めたい人にも満足いく性能は持ち合わせています。FWは狭いホールでのティショットや、距離のあるミドルやロングホールのセカンドショットで、方向性を意識しながら飛距離を稼げるかがカギだと思います。ですので、ドライバーのような飛び重視の考えは不要。この『ローグ ST MAX FW』のように、ある程度の飛びがありながら、左右に曲がらない直進性の高いほうを選ぶ人は多いのではないでしょうか」

フェース下部のヒットに強くなるように約29gのタングステンをフェース寄りに設置

―他社でいうと類似モデルは?
「テーラーメイド『SIM MAX FW』『SIM2 MAX FW』のような、振りやすさと安定感を連想します。軽快な振り心地と『Vスチール』のような抜けの良さ。同時期発売の『ステルス FW』は、それらに比べてもう少しスピン量が少なく、高さが抑えられた印象の差があります」

MAXとMAXDにはVENTUS、MAX LSにはTENSEIが純正でラインアップ

―シャフトの感想は?
「純正『VENTUS』との組み合わせは、UTのように軽く振っているのに、結果としてFWのように飛んでいる要因のひとつに挙げられます。シャフト単体の性能もさることながら、ヘッドとの相乗効果で、より良い結果に導いてくれる。組み合わせが優れていることで、クラブとしての全体のバランスの高さが感じられます」

「無理せず飛距離を稼げる=やさしさにつながる」と万振りマン

―どのような人向き?
「UTは得意だけど、FWはミート率が上がらず苦手という人に、ぜひ使ってもらいたいです。それほど楽にボールが上がり、シビアな印象は全くない。上げようとして無理に起き上がるような打ち方をしてしまうアベレージゴルファーにとって、無理なく振ることができる分、スイング自体の矯正にひと役買ってくれるかもしれません」

「寛容性」以外すべて4.5点【総合評価4.4点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.5

・ロフト角:18度(5W)
・シャフト: VENTUS 5 for Callaway(硬さS)
・使用ボール:メトログリーン東陽町専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、メトログリーン東陽町

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

キャロウェイ
確かな飛距離と安定性、幅広いゴルファーに応えるMAX
発売日:2022/04/01 参考価格: 39,600円