ミズノプロ 223 アイアンを西川みさとが試打「超軟な打感ではない」
ミズノ「ミズノプロ 223 アイアン」の評価は!?
秀逸な打感に定評のあるミズノ「ミズノプロ」シリーズ。ターゲットに合わせて3モデルの展開が定着しつつある中で、今回はヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が、「ミズノプロ 221 アイアン」「ミズノプロ 223 アイアン」「ミズノプロ 225 アイアン」をそれぞれ採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが、打感と飛距離を両立した「223」の試打評価を行った。
「もうひと回り大きくないと厳しい」
―率直な印象は?
「同シリーズ3モデルの中で、中間的な位置の『223』でも、サイズ感は小さいと思ってしまいました。形状はきれいでシャープさがあり、好みの小顔ではありますが…。ただ、実際は見た目で受けるシビアな印象はそれほどなく、思ったよりもやさしく打てることに驚きました」
―やさしさがアップしている?
「『ミズノプロ』というツアーモデル内で考えると、やさしくマイナーチェンジされている感はあります。もう少しシャフトの重量帯が軽いもの(※試打は『NSプロ モーダス3 ツアー115』=118.5g)でテストできれば、よりやさしく感じられたと思います。ヘッドだけでいえば、見た目との意外性がもてる範囲のやさしい性能です」
―見た目はどのようなところが好み?
「私はヒールからネックにかけてのラインをよく見るのですが、ストレート過ぎず、程よくグースが入っている感じが好きです。『ミズノプロ』は3機種とも、その加減が絶妙できれい。トップに丸みを持たせ、とがり過ぎず、ちょうどいい三角形になっているシルエットも好感がもてます。シリーズ全機種を通して、視認しやすくターゲットに合わせやすい美しさは、しっかり統一されています」
―打感の印象は?
「打感はやわらか過ぎませんし、ある程度の弾き感があります。同社の軟鉄イメージ=スーパーやわらかいアイアンというよりは、音はやや硬めな気がしますし、他社に比べて特段やわらかい打感ではありません。グシャッとボールを潰すような感触よりも、多少前に弾く感覚が残るフィーリングです」
―他2モデルと比べてどう?
「『221』は、より難しく見えるのに、結果がそれほど悪くならないことに驚きました。ですが、サイズは小さく、苦手なイメージは払しょくできません。『225』はシャフトがやや軽め(『ダイナミック ゴールド 95』=95g)で、インパクトで押し出せる感覚があり、思っていたよりも距離が出せました。大きさも安心感がもてるサイズ感で、私が選ぶなら『223』か『225』になると思います。ただ正直、どちらももうひと回り大きくないと厳しいことには変わりません」
―どのような人向き?
「ミズノ特有のこだわりや、コンパクトな形状を見ると、同社ファン向きといえると思います。打感は思ったよりも硬めでしたが、それでもアイアンが好き、ミズノが好きというゴルファー。見た目にはハードさがあり、ややハードルは高いですが、それでも所有感が勝ってくれる性能を持ち合わせています」
寛容性<操作性の中上級者向けモデル【総合評価4.2点】
【飛距離】4.0
【打 感】4.0
【寛容性】4.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:32度(7I)
・シャフト:NSプロ モーダス3 115(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。