GLIDE 4.0 ウェッジを西川みさとが試打「抜け過ぎない食いつき感」
ピン「GLIDE 4.0 ウェッジ」の評価は!?
ピンのウェッジシリーズ「GLIDE」の最新モデルとなる「GLIDE 4.0 ウェッジ」。ヘッドに内蔵された樹脂素材「エラストマーCTP」を前作よりも拡大し、心地よい打感と打音を追求しつつ、ヘッド周辺に重量配分した設計によって、ミスヒットへの寛容性を高めた。そんな“ブレないヘッド"を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。
「“激スピン”でイメージがガラリ」
―率直な印象は?
「ボールに対するフェースの食いつき方が予想以上に強く、スピン性能の高さを実感できました。思っていた以上のかかり具合で、打つ前と後で印象がガラリと変わるほどでした」
―具体的にはどのようなかかり具合?
「インパクトで食いついたボールが、着地点でギュギュっと止まってくれる感覚です。“激スピン”と呼べる、スピン性能に特化したモデルと同等レベル。ボールの止まり方を計算に入れないと、コースでは全てショートしてしまうくらい、スピン性能の高さを感じます」
―前作「GLIDE 3.0 ウェッジ」と比べてどう?
「前作まではアイアンからの流れを強く感じ、むしろアイアンを使っていないとウェッジは合わないと思っていたのですが、単品で入れたくなるほどの高性能に感じます。特にロフト角58度がお気に入り。ロフト角が寝過ぎている58度は、元々ボールが抜けやすい作りなのですが、今作ではそういう印象を一切受けず、ボールを抜けさせない強い摩擦力を感じました」
―「GLIDE FORGED PRO ウェッジ」と比べてどう?
「『GLIDE FORGED PRO』は全体的にクラブが重く、シビア過ぎる感じがあったのですが、今作は良い意味でマイルドになり、扱いやすくなった印象です。やや全体が丸型でグースが効いているピン独特の顔立ちではなく、オーソドックスな形状に進化している点も、扱いやすさを生んでいる要素といえます」
―タイトリスト「ボーケイ SM9 ウェッジ」と比べてどう?
「同じ出っ歯系で、見た目は好印象です。アドレス時の構えやすさが、高い操作性をイメージさせてくれます。そのうえ『SM9』と比べて若干ヘッドが軽めで、(1WのHS)30m/s台の非力な私にとっては扱いやすい。操作性という点で、選ぶなら『GLIDE 4.0』かなと思いました」
―どのような人向き?
「アベレージゴルファーだけではなく、中上級者まで幅広いターゲット層に受け入れられる気がします。アイアンは別メーカーを使用していても、ウェッジだけ投入してみることをおすすめします。コースにどれだけ対応できるのか、スピン性能がイメージとどれだけ合うのか。先入観をなくして、しっかり見極めて選んでほしいウェッジです」
ボーケイ(4.5点)よりも高得点【総合評価4.6点】
【スピン性能】5.0
【打 感】4.5
【抜け感】4.5
【バンカー対応力】4.5
【構えやすさ】4.5
・ロフト角:52度(バウンス12度/Sグラインド)、58度(バウンス10度/Sグラインド)
・使用シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー115(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ
■ 西川みさと プロフィール
1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保・古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。