クラブ試打 三者三様

インプレス DRIVESTAR アイアンを西川みさとが試打「飛んでスピンが入る」

2022/11/15 07:00

ヤマハ「インプレス DRIVESTAR アイアン」の評価は!?

『ぶっ飛び系にイイ顔革命』のフレーズで、これまでの“飛び系”形状とは一線を画すスマートさが特徴のヤマハ「インプレス DRIVESTAR アイアン」。シャープでありながら、高初速・高弾道を実現したアイアンに仕上がったという。ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が、前作「インプレス UD+2 アイアン」と比べながら採点。まずはHS40m/s未満の女子プロ・西川みさとが試打評価を行った。

「"イイ顔"に進化したニュータイプの飛び系」

曲がる気配は一切なし! 全球同じような弾道に

―率直な印象は?
「本当にこれが『UD+2』の後継なの? と疑ってしまうほど、全く違う見た目に驚きました。バックフェースも、上から見たアングルも、かなりシャープに刷新されています。厚くボテッとした印象はなくなり、外観だけでは“飛び系”とは思えない形状に変化しています」

キャビティ部に46gのタングステンを搭載して低重心を実現(※7Iの場合)

―大きく変わったポイントは?
「『UD+2』は構えたときの上からの視点で、バックフェースの厚みが見えてしまうのですが、『DRIVESTAR』はそこが一切なくなりました。厚みが視界に入ると、後方が落ちて、ダフってしまうイメージを持ってしまうのですが、今作ではスッキリボディで、その不安要素は解消されています。ツアーモデルと同じ感覚で構えられるのは、改善点と言えると思います」

大きな凹みのキャビティバック「UD+2」(右)とは違う新たなバックフェース構造(左)

―グースの付き方もスッキリ?
「そうですね、ほとんど付いていないくらいの形状に見受けられます。『UD+2』のときは、アイアンというよりユーティリティっぽく感じられ、懐(ふところ)の深さは安心感につながる部分ではあったのですが、引っかかってしまう怖さもありました。『DRIVESTAR』はそこが一切なく、すごく構えやすいです」

高強度&粘り強さを持つ新素材「X37」を採用して精密な設計が可能に

―スピン量は?
「若干少ないように感じますが、全くスピンがかからない印象でもありません。実際にコースへ行ってみないと分からないですが、飛びに特化した『UD+2』と比べると、操作感が加わった分、スピン量の強弱もつけられるように感じます。もう少し使い込んで距離感を把握できれば、全く問題ないでしょう」

左がDRIVESTAR、右がUD+2。ソール幅の違いも一目瞭然

―打感も違う?
「カチンッと硬くて、強い弾き感は抑えられている印象です。『UD+2』よりボールスピードの初速感は抑えられている気がするので、その分スピンが入っている感覚が残るのかもしれません。どうしても、弾く=ボールが止まらない、スピンが入らないイメージが湧くので、打感から受けるフィーリングの違いも改善された気がします」

「飛ぶしスッキリしているし私が思う理想型に近いアイアン(笑)」と西川

―どのような人向き?
「飛ばしたいけれど、スマートな見た目を好む人向き。『UD+2』は飛びには自信が持てますが、アイアンがそこまで苦手ではない人には、いまひとつ魅力的でない部分はありました。『DRIVESTAR』は、アイアン好きの人が納得できるスッキリ顔。つかまり具合や弾道の高さの出しやすさから、性能面でもとてもやさしく感じるので、ターゲットゴルファーは多いと思います」

飛び系でも打感4.5点の高得点【総合評価4.2点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.5
【寛容性】4.0
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:25度(7I)
・使用シャフト:SPEEDER NX for Yamaha M423i(硬さSR)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 西川みさと プロフィール

1977年7月10日生まれ、埼玉県出身。専大時代の1998年に「日本女子学生選手権」で優勝。大山志保古閑美保らとともにナショナルチームで海外大会に出場した。2002年のプロテスト合格後は、飛距離こそ出ないものの、ショートウッドを巧みに使う技巧派として、美しいスイングを武器にレギュラーツアーで人気を集めた。

ヤマハ
さらなる圧倒的な飛びと高弾道を、アイアンらしいシャープな形状と両立
発売日:2022/10/21 参考価格: 114,400円