マルマン シャトルを万振りマンが試打「ウッド好きにはたまらない」
FWを軸にした独創的設計 HS50m/s台のYouTuber評価は！？
“フェアウェイウッド（以下FW）中心主義”という斬新な切り口で開発されたマジェスティゴルフ「マルマン シャトル」。旧社名「マルマン」（2018年10月変更）時代、FWに定評のあった「シャトル」の性能を継承し、新たに計7本（2W、3W、5W、7W、9W、11W、13W）のラインアップを並べた。そんな独創的なFWとドライバーを、ヘッドスピード（以下HS）の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は！？
「飛びを求めずオリジナリティを発揮する面白さ」
―率直な印象は？
「試打をしていて、こんなに面白いと思えたクラブはないのではないでしょうか。それほど独創的なアイデアで、自分の中の概念に置き換えられず、どう評価して良いか分からなくなるほどでした…。しかも単に話題性を狙ったモデルではなく、ちゃんと寛容性の高さを押し出した性能面でうなずけるポイントの多いクラブ。どんなプレーヤーも実際のコースで楽しくラウンドできるシリーズだと感じます」
―性能面でもうなずけるポイントとは？
「そもそも従来のセッティングでは、ドライバー、FW、アイアン、ウェッジとカテゴリー分けされていて、特性によって微小ながらとらえ方や打ち方を変えてしまうものですが、このシリーズは全てFWの性能に統一されています。特に『マルマン シャトル ドライバー』は、フラットに見えるライ角や、フェースがシャフト軸線より前に位置しているフェースプログレッション(FP)値が大きい点など、飛距離を落としてでも、FWのようにボールを曲げない方向性重視の性能を備えています。ラウンド中の事故を減らし、スコアアップにつながるパフォーマンスを重視するなら、すごく“近道”を教えてくれるクラブだと思います」
―スコアアップにどうつながる？
「全番手でFWの作りを採用していることで、同じフィーリング、同じボールのとらえ方で、成功した前の事例（ショット）を繰り返すだけという思考が、プレーヤーをすごく楽にしてくれるでしょう。練習不足でも、コースの難度が高くても、ケガを減らして効率よく攻めることができる。プレー中に余分なことを考えず、目標に向かって集中できる点で、非常にスコアアップへの手助けをしてくれると感じました」
―気になるデメリットは？
「ドライバー単品の性能としては、フェースの反発力や低スピン性能で、いまひとつ物足りなさは感じます。他社のドライバーと比べ、飛距離性能はやや落ちる印象です（総距離:平均270.8yd）。ですが、そもそもコンセプトが単品で考えられていないだけ。私はドラコンプロとして飛距離性能を重視しているので、デメリットに感じますが、安定感を求める人にはプラスに働く。狭いホールや左右に池やバンカーがあるときのティショットで、3Wや5Wを選ぶように、ドライバーそのものがFWの役割を務めてくれる。見た目でアドレス時の緊張をほぐし、スイング中の振りやすさを提供し、いい球が出る楽しさと打感の気持ち良さを演出してくれる。そこがクラブを選ぶプレーヤーの嗜好（しこう）の違いで、一長一短に感じるだけだと思いました」
―ウッドよりアイアンのほうが得意という人には不向き？
「不向きということではないですが、無理に使う必要はないでしょう(笑)。ですが、180yd以上の距離を飛ばす番手として、構造上は高弾道&つかまり具合のポイントでは、ロングアイアンよりウッドに軍配は上がります。“FW中心主義”の定義は、短い距離より長い距離への不安を消したい人向けということ。高弾道で真っすぐ飛ばせるFWの利点を、ドライバーからミドルアイアンの番手（1W～13Wまで）で網羅したシリーズといえます」
―どのような人向き？
「もちろん私のように元来ウッド好きで、全番手をウッドでそろえたいと考えているゴルファーには、たまらないセットでしょう。逆に、現在はウッドに苦手意識を持っている人も、ロングウッドをショートウッド並みのやさしさで飛ばせて、その魅力を再認識できるチャンスかもしれません。同シリーズとして、アイアンセット（5～9W、PW、AW、SW）も販売されているので、ミックスしながらそろえることも視野に入れ、購入を検討してみてください」
3項目5点満点◎が並ぶ好結果に！【総合評価4.6点】
【飛距離】3.5
【打 感】5.0
【寛容性】5.0
【操作性】4.5
【構えやすさ】5.0
・ロフト角：1W(10.5度)、2W(13度)
・使用シャフト：IMPACT FIT m230（硬さS）
・使用ボール：リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール
取材協力／トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋
■ 万振りマン プロフィール
登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。