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ポチっとする前に必読! ネットで中古クラブを買う時の ABC ~ウッド編~

2023/07/21 20:00

いまやネットで中古クラブを購入することは当たり前になってきたが、店頭での購入に慣れていると、実物を手に取って状態を確認できないことに対して不安を感じる人も多いだろう。今回は、店舗とネット双方で中古クラブを多数売り買いしている筆者がネットで購入する時のコツを紹介する。

当たり前だが…「絞り込み機能」は駆使すべし

ネット上に掲載された膨大な商品点数の中から、お目当てを見つけるのは慣れていないと苦労する。中古クラブを扱う多くのネットショップでは、ドライバー、アイアンなどのジャンル別、メーカー別、ブランド別、右利き、左利きなどを絞り込むことができる。さらに、テキスト検索欄にて商品名やシャフト名で調べることができるサイトがほとんど。これを使わない手はない。

GDOゴルフショップの中古クラブ絞り込み機能(PC版)。詳細なスペックを設定することで、お目当ての商品を見つけやすくなる

サイトによっては、もっと詳細なスペックを指定して絞り込むこともできる。ロフト角、シャフトのフレックス、番手などを選ぶことで、素早くお目当ての商品にたどり着けるだろう。また、購入予算に合わせて表示する価格帯を指定できる便利な機能を備えている場合も。なんとなくお買い得品を探したい場合は、価格が安い順に表示する「並べ替え機能」が役立つだろう。

ランク付けにこだわることなかれ

中古クラブは、消耗の程度によって価格の差が激しい。当たり前のことだが、新品も一度使用してしまえば中古品。同じモデルでも未使用や新品同様の状態であれば高い価格になるが、使用感が増せば増すほど安くなっていく。大抵のショップでは傷や消耗度合によって、A、B、C、D、Eと5段階でランク付けされることが多い。

購入する際に問題となるのは、どこにどの程度の傷があるかという点。構えたときに気になる場所(クラウンなど)に傷がある場合は避けるべきだが、ヘッド性能に影響しない程度のソール部分の擦り傷や、フェースについた薄い傷は、“お買い得”になる可能性がある。

フェース部分の気になる傷もアドレスすると気にならない

コスパが良いモデルが揃うのはC、CD、Dランクだろう。クラブの中でもドライバーはロフト角が小さいため、構えてみるとフェースの傷は目につきにくい。しかし、ソールやクラウンに凹みがあると一気に価格が下がる。お買い得品を見つけた時は、傷の場所、状態を見ることが極めて重要だ。

また、もうひとつのねらい目はカスタムシャフトが挿さったモデル。メーカーが用意した純正シャフトでないモノにリシャフトしたクラブは、ランクや価格が下がっていることが多い。自分にあったカスタムシャフトの種類やフレックスが分かっている場合は、狙い目だ。

ヘッドカバー、グリップなどもしっかりとチェック

コスパにこだわるのであれば、ヘッドカバーが付属していないものは安く購入できる。お気に入りのカバーを持っている人は、ヘッドカバーが付いていないモデルを選ぶことで安く手に入れることができるだろう。ただし、買い取りに出す際に「ヘッドカバー無し」はマイナス査定となるのは覚えておこう。

市販のグリップ交換キットがあれば、自分で新しいグリップに変えることも可能

そして、グリップの消耗度合も必ずチェックしたい。程度が悪く交換が必要な場合は、購入後にグリップ交換をゴルフショップで依頼もできるが、本数が多いと逆に出費がかむ。自分でグリップ交換ができる人なら、あえてグリップの程度が悪いものを狙い、好みのグリップに変えるのもひとつの手だ。いずれも商品の写真は拡大して見ることができるので、消耗の度合をしっかりとチェックすれば、コスパが良いものをゲットできる。

注意しておきたいのは、中古クラブは返品が出来ないケースが多いということ。購入前に希望のスペックかどうかを、カタログ値とネットショップに掲載されている数値を比較して確認するのも大切だ。また、配送料が良心的な価格でないと結局高くなってしまうのもよくある話。オークションサイトやフリマサイトなどの商品価格を参考にするのもいいが、必ず送料込みの価格で比較して欲しい。(文・田島基晴)