第1回 数字を理解する(前編)
練習しなくてもスコアアップができる法則とは
たいして練習はしていないけれど、毎回好スコアを期待してしまうのはゴルファーの性。そんなゴルファーのために記事を読むだけでスコアアップしてしまう、そんな夢のようなレッスン企画をゴルフティーチングプロの堀尾研仁が監修してくれた。本来の立場であれば「練習をしなきゃ上手くならないよ」と言われるのだが、そこは抑えてもらい、本企画のために一肌脱いでもらった。全13回にわたりスコアアップの極意を紹介していく。
各ホールのハンディキャップと距離を認識すること
みなさん、こんにちは堀尾研仁です。ゴルフ上達の秘訣は練習を沢山することです。それでは練習する時間のないゴルファーはスコアアップを諦めるしかないのでしょうか?そんなことはありません。練習をしなくても正しい知識を得るだけで十分にスコアアップは可能なのです。これからこのページをご覧の皆さんにだけ“練習をしなくてもスコアアップに繋げる13の法則”を特別に紹介します。しっかり勉強してスコアアップに役立ててくださいね!
まず、練習をしなくてもスコアアップに繋げる第1の法則は、各ホールのハンディキャップと距離を理解することです。みなさんは各ホールにハンディキャップが決められていることをご存知でしょうか?この数字はホールの難易度を示すものです。ハンディキャップ1のホールが最も難しく、ハンディキャップ18のホールが最もやさしいホールとなります。皆さんは、全てのホールを全力で同じようにプレーしているのではないでしょうか?ボクは違います。難しいホールは謙虚に、そして易しいホールは大胆に攻めます。これがスコアメイクの秘訣なのです。
攻めていいホール、我慢するホールを見極めよう
各ホールによって難易度が違うということは、難しいPAR4もあれば簡単なPAR4もあります。これを理解しているプレーヤーは大叩きをしません。難易度の高いホールにはスコアを崩す罠があるはずです。それを察知して、安全なルートを選択すれば良いのです。基本的に距離の長いホールは難易度が高くなるものです。理由は長いクラブを使用することになり、ショットの精度が落ちるからです。しかし、距離が短くても難易度が高いホールがあります。これらのホールを最も注意してプレーすることができれば、ベストスコア更新も夢ではありません。大叩きをするほとんどのプレーヤーは、この様なホールで設計者の罠にかかるからです。
例えば、440ヤードのPAR5がハンディキャップ3だったとします。通常PAR5は500ヤード前後の距離です。ボクがこのホールをプレーするならば、「このホールは何か罠があるはず」と考えます。まず、OBはどこにあるのか? バンカーや池はどこに配置されているのか?グリーンの大きさや形状はどの様になっているのか?などできるだけ多くの情報を集めます。
がむしゃらにプレーせず、クレバーなゴルファーを目指そう
次に起こり得るミスを想定します(このホールはホールの右サイドがOBで、グリーンの左側には池があるとします)。大叩きに繋がるミスは、ティショットでのOB、そして3rdショットでの池ポチャ。そして、グリーン上での3パットでしょう。
ホールの攻略方法は、カップから考えるベきです。3パットを防ぐためには、できるだけ自信のある距離からピンを狙い、長いパットを残さないことです。もし、短いアプローチショットが苦手であれば、SWのフルショット70yを残すべきでしょう。次は残りの370ヤードをどの様に攻めるのか考えます。ドライバーで220y飛ばして、7Iで150yを刻むルートもありますが、ショートウッドで185yを2回打つルートもあります。絶対にOBを打たない攻め方と考えれば、後者の方が賢明でしょう。
この様に各ホールのハンディキャップと距離を知る事で、色々なショットの想定やミスへの対策を講じることができます。ただがむしゃらに全力を尽くすだけのアバウトなゴルファーからクレバーなゴルファーに変身することができれば、必ずスコアアップが可能となるはずです。