第5回 欲を捨てる
“欲”がメンタル面を崩す
練習をしなくてもスコアアップに繋がる第5の法則は、欲を捨てるということです。ゴルフはメンタル面がプレーに大きく関係するゲームです。このメンタル面を崩す原因の1つが“欲”です。欲が強くなると平常心が失われます。通常ならば選択することのないクラブや攻め方をしていまい、大トラブルに見舞われた経験は誰でもあるはずです。ゴルファーに限らずアスリートの勝者達は良いプレーをした際に、“ゾーンに入る”という表現をすることがあります。これはどんな状態なのかご存知でしょうか?ボク自身も何度か経験したことがありますので、解説をしましょう。
無の境地、ゾーンに入るには・・・
ボクがアマチュア時代にある試合で優勝した時の事です。最終ホールのティグラウンドに1打リードで上がりました。ティショットでミスをすれば、逆転を許してしまう可能性のあるホールでした。良いスイングをしようとだけ考えてアドレスをしましたが、その後気づいた時にはボールがフェアウェイに向かって真っ直ぐ飛んでいました。
その後のプレーも意識はあるのですが、半分意識が無い様な感じで、そこには不安も期待も感じていない“無欲”の自分がいました。これがゾーンに入るということなのです。つまり欲を無くすことができれば、最もスムーズなベストスイングができるということなのです。これには技術のレベルは関係ありません。誰でも現状のベストスイングができるはずです。
過去と未来のことを考えず、自分のベストを尽くす
それではみなさんが、どの様にしたら無の境地に立つことができるのでしょうか?まずは、過去と未来の事を考えないことです。過去には良い経験も悪い経験もしてきているはずです。良い経験を思い出すと、欲が強くなります。反対に悪い経験を思い出せば不安が強まります。未来に関しても同じことです。悪いショットをイメージすれば不安になります。良いショットをイメージすることは問題ありませんが、自分の実力以上のショットイメージはNGです。これを始めると、どんどん欲が強くなってしまいます。自分のできることを判断して、そのショットに全力を尽くすことだけを考えるのです。つまり、現在の一瞬だけに集中するのです。これがゾーンに入る秘訣です。
1つの事に集中する訓練をしよう
集中する練習はゴルフ場や練習場へ行く必要がありません。普段の生活から訓練ができるはずです。よくトイレの中や飛行機の中で良いビジネスアイデアがひらめくものだと聞いたことがあります。それは周りに何もなく動くことができない為、1つの考えに集中できた結果なのではないでしょうか。これと同じように、自分のまわりに何もない状態を作り、1つの事に集中する訓練をしましょう。これを繰り返せばゴルフだけでなく、仕事の成績もアップすると思います。