ゴルフ場Gメンが行く

「レイクのアーメンコーナーに気をつけろ!」富士レイクサイドCC/ゴルフ場Gメンが行く#1

2024/11/12 11:00
コースには富士からの心地よい風が吹きつける

全国に散らばるゴルフ場営業のスペシャリスト、通称「ゴルフ場Gメン」による新企画がスタート。Gメンたちが全国各地のゴルフ場に潜入し、コース攻略のポイントやグリーンの特徴、ラウンドに必要なマル秘情報を徹底調査する。読者諸君は彼らの詳細なレポートを、ラウンド前の予習に役立てて欲しい。新企画の栄えある第1回目は山梨県「富士レイクサイドカントリー倶楽部」(調査Gメン/塩G)。

スタートは河口湖に向かって豪快に打ち下ろし

1番ホールパー4は439yd(RティAグリーン)の豪快な打ち下ろし。奥に河口湖が広がる

おはようごいす!(~ごいすは甲州弁でございます)。山梨県の営業担当:塩Gメンです。今回は河口湖エリアで人気の高い「富士レイクサイドカントリー倶楽部」を調査してきました。あの男子トーナメントで有名な富士桜カントリー倶楽部の姉妹コースです。

富士レイクは富士山北麓のなだらかな傾斜地に造られたゴルフ場。常にアンジュレーションとの戦いになります。アウトの1番ホールは河口湖に向かって打っていく、豪快な打ち下ろしからスタート。インコース10番ホールは富士山に向かって打ち上げていく、雄大なロケーションが魅力です。標高は1000m以上と高く、ドライバーが飛んでうれしいですが、実際はアイアンも飛ぶから難しさもあります。グリーン面が見えないホールもいくつかあって、距離と番手のジャッジにとても頭を使います。

コース内は赤松や白樺などで各ホールがセパレートされていて、非常に趣があります。コースのどこからでも富士山が見えるので、終始雄大な気分でプレーができます。コース内フェアウェイは全てベント。“わらじ”のようなターフをがっつり取って、バーディチャンスにつくとめちゃくちゃ気持ちいいです。皆さんも河口湖リゾート地でのゴルフを楽しんでけし(~けしは甲州弁で~していきなさい)。

富士レイクのアーメンコーナーは「10、11、12番ホール」

距離も高低差もありタフな3ホールが続く

HC1は4番パー4ですが、マスター室にいた遠藤義明プロにお話を聞いたところ、「メンバーさんが口を揃えて言うのは10~12番の3ホールが難しい」とのこと。倶楽部競技では、「インの前半3ホールをパーで乗り切ればチャンスがある」と捉えるメンバーさんが多いそうです。

10番パー4は距離こそ400ヤード強ですが、富士山に向かってなだらかに上っていて、見た目以上に距離があります。2打目も長いクラブを持つことが多く、なおかつグリーン面が見えないので、難度は高い。11番も距離がしっかりあります。フェアウェイが全体的に右傾斜しているのでティショットは左から攻めたいのですが、左から松が迫り出していて、なかなか狙い通りに打てません。2打目も距離がある割に奥が浅く、スコアを落とす罠が各所に潜んでいます。12番パー3はとにかくグリーンの難度が高い。左奥から右手前にかけての傾斜がきつく、奥につけたらノーチャンス。右グリーンの時は花道狙いでもいいかもしれません。

一方で「9、13、15番のパー5は距離も長くないのでとりやすいと思います」(遠藤プロ)とチャンスになります。この3ホールではティショットをミスしても、焦らずに2回目のミスを回避して大叩きしないことが肝要です。

富士山からの目に注意 特に「Bグリーン」は傾斜が強い

5番ホールのBグリーン。奥につけたらノーチャンス

富士山の裾野にあるだけあって、2グリーン共に傾斜が強いのが特徴です。特にBグリーンには注意が必要。「総距離はAグリーンより短くなりますが、傾斜が強く、中には3%以上の傾斜もあります」(遠藤プロ)。

さらに気つけたいのが富士山からのグリーンの目。「厳密に言うと、河口湖に向かって目があります」と遠藤プロは忠告します。「上につけないことがとにかく大事。傾斜に乗ってしまうと、どこまでもいってしまいます」とのこと。特に注意したいのは17番の“すり鉢グリーン”。「ここはけっこう目が効いていて、曲がりそうだなってところも曲がらなかったりします」(遠藤プロ)。目と傾斜のバランスを見極めて、何とか2パット圏内に収められるといいずら(~ずらは、甲州弁で~でしょう)。

茶店から打ち下ろす5番は名物パー3。ボールが止まらんぞ

20m近い打ち下ろし。番手選びが難しい

富士レイクの名物は5番のショートホール。高低差約20mの豪快な打ち下ろしで、距離感がつかみづらく、番手選びが難しい。グリーンは富士山からの傾斜がきつく、特にBグリーンの傾斜は(ティイングエリアから見て)右から左に向かって急傾斜になります。グリーン奥につけてしまうのであれば、花道狙いがベスト。ちょうどティイングエリア横にある茶店から前の組のプレーが見られるので、一息つきながら前の組のプレー(ドタバタ劇?)を観察しておくといいかもしれません。

高地ならではの距離感 13番がイチバン高い

標高が高いのでボールは飛ぶ

インスタートの10番ティイングエリア脇に、標高1140mの看板があります。そこでコースのちょうど中間ぐらいの高さ。一番標高が高いのは13番のティイングエリアで1190mあります。ドライバーはもちろん、アイアンもしっかり飛びます。いつもより一番手分は遠くに飛ぶ計算でもいいかもしれません。

標高以外で気を付けたいのは、やはりティショット。「赤松や白樺など各ホールは木々でセパレートされています。木が迫り出しているホールも多いので、とにかくティショットを曲げないことが大事です。2打目が狙えなくなります」(遠藤プロ)

充実の練習環境 ラウンド前後に「+1時間」ずつつけたい

打席も広々。ドライバーを気持ちよく打てる

打撃レンジは17打席かつ距離は270yと非常に広々。富士山に向かって豪快に打ち上げていく雄大な景色の練習場です。早めにコースに来て2カゴぐらい打つのも気持ちがいいはず。レンジ横には砂質の違うバンカーが二つあり、アプローチ練習もできます。さらにパッティンググリーンは3面あり、ロングパットもしっかり練習できる。スタート前だけでなくラウンド後もがっつりと練習したくなる環境です。

バンカー練習もできる
1かご以上打ちたくなる
アウトコーススタートホール横の練習グリーン
アプローチ専用練習場も

塩Gメンの「これは伝えたい!」ゴルフ場のプチ情報

どうでしたか?コースの雰囲気伝わりましたか?最後に僕からラウンド前に役立てて欲しい情報をお届けします。細かすぎて伝わらなかったらごめんなさい…。

・河口湖IC下りて富士吉田口方面からくるとコンビニが無いので注意
・17番は富士山の目を信じて
・両サイドの杭はエッジ表示
・ミニスタンドバッグは持ち込み不可
・帰りに時間があったら、道の駅なるさわ内の「富士眺望の湯 ゆらり」に寄るもよし
・山梨県特産のお酒お土産が充実
・富士山まん福しゅうまいのお土産も
・富士桜高原ビール(グラス、中ジョッキ、大ジョッキ)が楽しめるのはうれしい
・OUTコースの売店では富士桜ウィスキーで作ったハイボールも飲める!

最後は塩Gメンが切りとった富士レイクの写真をお楽しみください

杭はすべてエッジまでの距離
天丼セットのざるそば
富士桜ポークのソテー
5番ホールに隣接する茶店
わらじのようなターフが取れる
クラブハウス
木々にセパレートされて趣がある
リモコン付きの乗用カートでプレー
ワインなどお酒のお土産も豊富
富士桜ウィスキーによるハイボールもあった
富士桜高原ビールは人気

さあ、プレーしてみたくなったかな?コース情報はこちらをCheck!

富士レイクサイドカントリー倶楽部
・18ホール パー72/6816yd(OUT・IN)/コースレート72.6
・設計者:原田誠/丘陵コース/練習場あり:270yd/リモコン常用カート
・グリーン:2グリーン/ベント(ペンクロス)/平均スピード:9ft*9~11月の晴天時
・フェアウェイ芝:トールフェスク/ラフ芝:フェスク類
・バンカー数:96
・アクセス:中央自動車道 河口湖IC 約7km
・住所:山梨県南都留郡鳴沢村字富士山8545-6/TEL:0555-86-3111

GDO予約総合評価 ★★★★ 4.7