S吉クンのゴルフ研究

S吉クンのゴルフ研究 report.2 ピンポジションはどうやって決めてるの??

2015/03/03 12:06

ピンポジションはどうやって決めてるの??

T大卒のインテリGDO社員S吉クンが、今回も“カレドニアンの芝の達人”石井さんに鋭く迫る!

先週から始まった当コーナーですが、今回は「ピンポジション」の決め方について疑問を持ってしまいました。曜日によって難易度が変わるなんてことをキャディさんに聞いた記憶があるが、果たして本当か?引き続き、カレドニアン ゴルフクラブのグリーンキーパー、石井浩貴さんにお話を伺っています。

(取材協力/カレドニアン ゴルフクラブ)

戦略性や芝の状況などで判断

この日のカレドニアンGCの5番ホール(160Y・Par3・Blue Tee)は手前の池ギリギリにピンが。その理由を考えながらのプレーもまた一興。

(S吉)ところで、ゴルフ場ではピンポジションをどのように決めているのでしょうか? コースによっては「手前→真ん中→奥→手前……」みたいに順番になっていたり、「今日のピンポジションは1番です」というようなコースがあったりしますが……。

(石井)コースによって違うのですが、うちのコースの場合は、基本的には、毎日、いろいろなことを総合的に考えて決めています。たとえば、1番ホールは左に切ったから2番ホールは右に切ろうというように、戦略的なことを考えて決めたり、「あそこは傷んでいるから切るのを止めよう」など、芝の状況を見て決める場合もあります。
もちろん、あらかじめ何パターンか決めておいて、それをローテーションさせているようなコースもあります。海外には、最初からグリーン上に数カ所カップが切ってあって、その日使わないカップには芝のふたをしておく、なんてコースもありますよ。

知って得する?!「アメポジ」の理由

あそこが“雨ポジ”! 確かに周囲より高い場所にカップが切られているのが分かる。

(S吉)たまに、バンカー越えや池越えになるような場所など、とても難しいポジションに切られていることもあるのですが……キャディさんにも曜日によって難易度が変わるって聞いたんですけど。

(石井)それは平日だったんじゃないですか? ピンポジションは曜日によっても難易度が変わるのは事実です。一般的には、お客様の多い土日・祝日は、コースを渋滞させないようにやさしめのポジションに切って、逆に平日は難しい場所に切って、お客様の挑戦意欲を掻き立てるなんてこともします。
それから……、“アメポジ”って知っていますか?

(S吉)アメポジ? 「アメリカンポジティブシンキング」の略ですか? アメリカ人みたいに積極的に物事を考えようってことですか?

(石井)(アメリカンポジティブって何だ?)ち、違います。“雨用のピンポジション”の略です。雨が降ると、カップに水が溜まらないように、水はけのいい場所にカップの位置を決めるんです。それが雨ポジ。基本的にはグリーン上の高い場所になりますから、日本のように受けグリーン(手前が低く、奥が高いグリーン)の多いコースでは、必然的に奥の方にカップが切られることが多くなります。また、雨の強さによっても「やや雨ポジ」とか「強い雨ポジ」などと使い分けてるコースもありますよ。

(S吉)と、いうことは……雨の日は上りのパッティングが多くなるんですね!

(石井)そうかもしれないですね。ただ、奥に切られることが多いということは、それだけ難しくなるということも考えられますね。

(S吉)なるほど! だから、雨の日のパットは“パッと”しないんですね!

(石井)……。

今回のS吉クンまとめ!

ピンポジションは、プレーにバリエーションを作るために工夫したり、芝のコンディションを見たり、難易度を考えたりしながら決められているのだ! また、雨の日には“雨ポジ”になっている可能性が高いから、それを考慮に入れてゴルフを組み立てたり、ラインを読むといいかもしれないぞ!