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トム・キムのスイングを科学の力で解析 ポイントは「手首のヒンジを最小限に」

2024/08/25 14:28

世界のトップオブトップのスイングはどのような体の動きをしているのか。トップの手首の角度は?捻転差は?インパクトの前傾角度は?科学の力を借りて、PGAツアーのトップ選手のスイングを分析。今回はトム・キム(韓国)をクローズアップ。

トム・キムはリストヒンジを最小限に抑えて飛ばす

アメリカのCBSは「トラベラーズ選手権」(6月20~23日)の中継内で、2位になったトム・キムのスイングをOptiMotion(オプティモーション)を使用して分析。スイング中の体の角度、動かし方をひも解きました。

.@TrevorImmelman breaks own Tom Kim's swing using optimotion technology... and he approves 😂 pic.twitter.com/Z3hL94ZtRr

— Golf on CBS ⛳ (@GolfonCBS) 2024年6月22日

CBSアナリストのトレバー・イメルマン(南アフリカ)が注目したポイントは二つ。

■1.リストヒンジを最小限に抑え、スイングはコンパクトながらもパワーを生み出している。

「リストヒンジ」とは、この場合手首の縦の動き(コッキング)。コックの動きは最小限に抑えてトップはコンパクトに保っています。一方で胸は飛球線後方を向くぐらいしっかりと回っていて、大きな捻転差が生まれています。トップからインパクトにかけては回した胸を戻すだけ。手首を掌屈(手のひら側に折る)する動きも少なくリストはほとんど使わず、右ひじだけが曲がった状態でインパクトを迎えられている。手の力を使わない、まさに理想的なボディターンスイングです。

右ひじはインパクトまで曲がったまま。ここからボールを押し込む(Getty Images)

■2.トップオブスイング時の肩の傾きが40度。PGAツアー平均36度をわずかに超えトルク(捻転)が多く発生している。

続いてトップオブスイングでの肩の傾く角度(右肩と左肩が作る傾斜)です。アマチュアの多くの方は後方から見たときの肩の角度が20度台が多い。つまり前傾角度が浅く、フラットショルダーになって体が起きてしまっています。フラットな角度からは、オンプレーンに下ろすことが難しく、再現性は低くなります。キムの40度という数値は余り見たことがないほど深いトップですが、角度が深いほど捻転も大きくなります。PGAツアーの平均である30度台の半ばまで傾きを作れることが理想ですが、アマチュアの方でも30度台ぐらいまでは欲しいところです。クラブが短くなればなるほどこの角度は深くなります。

トップ時で右肩と左肩が作る傾斜が40度は理想的な数字(Getty Images)

「ダウンスイングでは、バックスイングよりやや外側にクラブを下ろしています。それによって正確無比なフェードボールを生み出しています。そしてフォロースルーではバックスイングと同じ軌道でクラブが抜けていく。とてもシンプルなプレーンを描いていて、彼はスイングをシンプルに考えています」とイメルマンはキムのスイングを結論づけました。

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*「OptiMotion」とは――独自のAIモデルによって駆動されるワイヤレスかつセンサーレスのモーションキャプチャ技術で、体の15箇所の関節の動きを測定し、各スイングで4000以上のデータポイントを収集します。GOLFTECのすべての拠点で利用可能で、すべてのGOLFTECコーチが使用する簡単で実践的な改善プランの基盤となっています。