ゴルフクラブの取扱説明書

Vol.8 ドライバーが苦手な人のギア選び

2013/11/28 09:00

ドライバーでの適正な打ち出し角度

ドライバーでの打ち出し角が15度前後だと、キャリーとランの両方で飛距離を稼げる

アイアンは何とか打てるけど、ドライバーがどうも苦手で・・・。ヘッドを上から下に打ち込むようにスイングしてしまうアマチュアゴルファーには、こういった悩みを持っている方が多いようです。そもそも飛ばせる弾道を打つためには、ボールの打ち出し角度を15度前後にするのが理想とされています。では、どうすればドライバーで15度の打ち出し角度が得られるのでしょうか。まずはそこから考えてみましょう。

アッパーブローが適正弾道を生み出す

アッパーブローに打つことでロフトが増えて適正弾道が得られる

ドライバーのロフトが10度だと仮定しましょう。単純に考えるとボールの打ち出し角度を15度にするためには、ロフトを5度上向きにする必要がありますよね。実際はボールにスピンが掛かるのでロフトよりは上がってくれますが、それでもロフトを上向きにする動きは必要です。そのためにはヘッドが最下点から上昇する過程でボールをヒットする “アッパーブロー”に打つことが大切になってきます。

ギアの力でアッパーブローに打って飛ばせる?

プロや上級者向けのドライバーには浅重心のモデルが多い

ドライバーをアッパーブローに打てるスイングが身に付けば、適正な打ち出し角とスピン量が得られて飛ぶようになります。そうなるとドライバーが得意クラブになるはず!でも、聞き手のツルハラ氏が言うんです。スイングじゃなくて、ゴルフクラブの力で何とかできないのかと・・・。もちろん、できますとも!まずはここにある上級者向けのドライバー。こういったモデルにはヘッドの重心位置が浅く作られている(フェース寄りになっている)ものが多くなっています。

ヘッドの重心の深さが、打ち出し角度に影響を及ぼす

アベレージ向けのドライバーには深重心のモデルが多い

それに対してアベレージ向けのドライバーには、ヘッドの重心が深く作られている(ヘッドの後方寄りになっている)ものが多くなっています。重心の深さというのはモデルによってずいぶん違っていて、実はこれがボールの打ち出し角度に大きく影響します。

深重心のヘッドなら、ロフトが増えるように動いてくれる

深重心ヘッドがアッパー軌道を作り出してくれる

深重心のヘッドはヘッドの後方が重くなっていて、インパクト時には自然とヘッドの後方が地面に落ちるように動きます。つまりフェース面が上向きになるように動くのです。もっと簡単に言うと、アッパーブローに打つのと同じ動きを深重心のヘッドがしてくれるわけです。

上から打ち込むクセのある人は、深重心のドライバーを使おう!

浅重心よりも深重心のほうがボールを上げやすい

浅重心と深重心のドライバーを打ち比べると、同じロフトでも深重心のヘッドのほうがボールは高く上がります。これは深重心ヘッドがゴルファーの代わりにアッパーブローに打つ手助けをしてくれているからです。ドライバーで球が上がらない、スピン量が多くて球がフケ上がってしまうという人は、ヘッドを上から打ち込んでしまっている可能性が大です。そういったゴルファーは、アッパーに動く深重心ヘッドのドライバーの恩恵を大いに受けることができるでしょう。

【動画】Vol.8 「ドライバーが苦手な人のギア選び」

「ゴルフクラブの取扱説明書」の動画を完全収録して、特典画像を加えたレッスンDVD『関雅史 ブッ飛びQP塾』が好評発売中。GDO SHOPで購入できます。