中井学のフラれるゴルフ

Lesson.1 ドライバーで転がそう!

2013/02/25 09:00

「上げる」から「転がす」へ

これから全10回に渡ってお届けするレッスンの、最終目標とするテーマは、「振る」から「振られる」へとスイングのイメージを大転換すること。ゴルフスイングを難しいものにしてしまう最大の原因は、「振る」という能動的なイメージに囚われてしまうからです。これを「振られる」という受動的なイメージに変えていくことで、ゴルフスイングは驚くほどシンプルになっていくものなのです。

初心者の方は「振る」という誤ったイメージに陥らないように。ゴルフ歴の長い方は、これまでの悪いイメージを払拭し、スイングのイメージを大きく転換できるように。あらゆるレベルの方に通じる意識改革を行っていきましょう!第1回のテーマは、「上げる」から「転がす」へのイメージ転換です。

あなたにとって良い球ってどんな球?

自分のイメージする良い弾道とは、どんなイメージでしょうか?多くの方が抱く憧れは、やはり高い弾道ですよね。しかし、こうしたイメージで練習していると、いつしかスイング自体で、ボールを上げようとする動きに陥っていきます。

高い弾道を思い描くあまり、能動的に「上げよう」としてしまうことで、スイングは知らず知らずのうちに、乱れていってしまうのです。ボールを上げようとする動きが、スイングをダメにするといって過言ではありません。まず実際、ボールはどのように上がるものなのか、イメージを転換する必要がありますよ。

ボールは「上げる」のではなく「上がる」もの

まず、アイアンの理想的なインパクトで、ボールが上がる仕組みを理解しましょう。アイアンのインパクトは、ボールに当たってからも尚、クラブヘッドは下降していきます。クラブヘッドが下降しながらボールに当たり、インパクトしてからヘッドの最下点を迎えます。つまり、インパクトにはどこにもすくい上げる動きはないのです。では何故、ボールが上がるのか?

クラブフェースが下に向かいながらボールに当たることで、ボールにバックスピンがかかるからです。このバックスピンが空気抵抗を受けることで球が上がっていくのです。理屈はさておき、ボールは「上げる」のではなく、勝手に「上がる」ものというイメージを持つことが大切です。

「上げる」イメージでスイングはどう乱れる?

極論すれば、ボールを上げるイメージはスイングにおいて一切必要ありません。むしろ、上げるイメージがスイングをダメにしてしまうことを肝に銘じておきましょう。

ボールを上げようとするイメージがあると、スイングは正直に反応します。フォローで左に体重が乗らず、逆に右足に残ったような形で、スイング全体にすくい上げるような余計な動きが出てきてしまうものなのです。これでは、トップもダフりも何でもアリのスイングになってしまいます。

ドライバーを転がすイメージで!

特に、ドライバーで高い球を打とうとして練習に励むと、スイングにどんどん悪いイメージがインプットされていきますから要注意!

そこで、思い切ってイメージの大転換をしてみましょう。ドライバーは一切上げないイメージ。地面スレスレを這うように転がす弾道をイメージして振ってみるのです。低いティアップで是非トライしてみてください。

ドライバーで転がすイメージを保ってアイアンへ!

ドライバーで低く打ち出すことができたら、今度は、ショートアイアンに持ち替えて、同じように転がすようなイメージでスイングしてみましょう。意識的に上げようとせず、むしろ低く転がすイメージでも、ロフトに従って勝手に「上がる」感覚がつかめるはずです。

ドライバーはアッパーブロー、アイアンはダウンブローでインパクトするものだと、言葉で知っている方も多いと思います。しかし、これはボールの位置を調整することによって生まれる違いであって、ドライバーはすくうように、アイアンは打ち込むようにと、個別にスイング自体を変えるわけではないのです。

【動画】Lesson1 球が上がる仕組みを知ろう!

球を「上げる」イメージはスイングを壊します!
最初は転がすイメージで練習しましょう。