中井学のフラれるゴルフ

Lesson.10 フラれるスイング感覚を総括!

2013/04/29 09:00

テークバックのポジションは気にしない!

10回に渡ってお届けしてきた、中井学のフラれるゴルフ基礎編の最終回。今までの内容を振り返りながら、腕がフラれるというスイングの真髄を総括していきましょう。フラれるスイングとは、正しい骨盤の前傾、体の回転によって、腕やクラブの軌道が勝手にフラれて出来上がるスイングです。

ですから、テークバックでは、インサイドに上がっているか?ハーフバックのポジションはどうか?フラットなのか?アップライトなのか?トップのポジションはどうか?などなど、実はまったく意識することはありません。極論すれば、腕がどこに上がっているのか、どんな軌道を通るのか、といったことはまるで意識しなくていいのです!

形を気にするほどフラれなくなります・・・

プロの分解写真を見れば、腕やクラブの各理想的な形やポジションについて解説を加えることはできます。しかし、それはすべてフラれるスイングをした結果であって、ハーフバックやトップなどを部分的に切り取って直そうとしてはいけません。

スイングの形を部分的に切り取って、正そうとすれば、そこで必ず腕に力が入ります。いつも腕に力を入れなければ、正しいポジションをキープできないので、腕がフラれなくなってしまいます。では、どんな意識でテークバックすれば良いのでしょうか?

クラブを真後ろに放り投げる感覚

テークバックでも腕は受動的にフラれるだけです。体の回転に従って受動的に動き、前傾姿勢に従って勝手に上がります。テークバックは上に振り上げる感覚があると思いますが、私の感覚は違います。

テークバックの感覚としては、クラブを飛球線の反対方向へと、体の回転を使って真っ直ぐに放り投げるようなイメージなのです。途中で手を放せば、飛球線と反対方向にクラブが飛んでいくような感じです。意識するのはそれだけで、ハーフバックやトップなど、途中の形を一切意識することはありません。

フォローは飛球線方向にクラブを投げ出す感覚

一方、ダウンスイングはテークバックとは逆に、クラブを飛球線方向に放り投げる感覚になります。テークバックでは飛球線と反対方向に、フォローでは飛球線方向へとクラブを真っ直ぐ放り投げる感覚なのです。

Lesson1「ドライバーで転がそう!」ですくい上げるスイングを改善するお話をしましたが、すくい上げる打ち方をしている人は、フォローでクラブを上に放り投げてしまうような感覚になっていると思います。実際、フォローで手をを放したらクラブは真上に飛んでいくでしょう。

フォローで右手を放して振ってみる

クラブを飛球線方向に真っ直ぐ放り投げるイメージで、フォローで右手を放してみてください。こんな風にクラブが上に飛んでいきそうなら、すくい上げるスイングになっています。上ではなく、飛球線方向にクラブを飛ばすつもりで右手を放してみましょう。それがフラれるスイングの感覚です。

前後に放り投げるイメージで振り幅を大きく

体の回転を使って、テークバックでクラブを真後ろに放り投げ、フォローではターゲット方向に放り投げる。常にそんなイメージを保ちながら、小さなスイングから徐々に振り幅を大きくしていきましょう。

テークバックでも腕がフラれ、ダウンスイングでもフラれる。そして、体の回転で前後にクラブを放り投げる感覚。これがフラれるスイングの極意です。飛距離アップを目指す人も、そんな意識で是非スイングしてみてください。きっと、楽に飛ばせるようになると思います。

【動画】Lesson.10 クラブにフラれる

テークバックもフォローも、クラブを放り投げる感覚が大切です!