まさに“女スピース” 成田美寿々の再現性の高さ【優勝者スイング】
2017/08/01 13:00
“同調”が優れている「美寿々スイング」
「大東建託・いい部屋ネットレディス」で、2季ぶりとなるツアー通算8勝目を挙げた成田美寿々。彼女の飛んで曲がらないドライバーショットを解説していこう。
「全体的に左腕と上半身の“同調”が優れているスイングです。リズムがよく、下半身の力を効率よく上半身に伝えているためパワフルなスイングとなっています」と語るのは、ゴルフスイングコンサルタントの吉田洋一郎氏だ。
体の左サイドを押し込む「テークバック」
テークバックでは、左肩など体の左サイドを押し込むように動かし、体と腕が同調して動いている点が再現性を高める要素となっています。
トップは大きすぎず、小さすぎず、ちょうど良い位置。トップまで到達すると止まることなくスムーズに切り返しの動きに入っています。
左腕とクラブが一直線となる「インパクト」
ダウンスイングは、下半身から始動できており、下半身から上半身の順番で動く“運動連鎖”がうまく行えています。
インパクトでは、左腕とクラブが一直線となり、力を効率的にボールに伝えています。
体と腕の一体感で成す「フォロー」
フォローでは、あまりフェースローテーションを入れず、腕を無理に切り返したり、クラブを操作する代わりに、体の動きだけでエネルギーを生んでいます。この再現性の高さは、全英オープンを制したジョーダン・スピースを連想させますね。
撮影/2017年「ヤマハレディースオープン葛城」練習日
スイング解説/吉田洋一郎 (※音声は合成です)
1978年生まれ、北海道出身。海外のスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。D.レッドベターを2度にわたり日本へ招聘し、レッスンメソッドを直接学ぶ。世界各地で最新理論の収集と研究活動を積極的に行っている。