衰え知らずのショット精度を生む李知姫の“捻転差”【優勝者スイング】
2017/09/12 19:17
切り返しで捻転差を増幅させる“知姫スイング”
「日本女子プロ選手権大会コニカミノルタ杯」でツアー通算22勝目を挙げた李知姫(韓国)。38歳にして2度目のメジャータイトルを手にした。そんな衰え知らずの彼女の正確無比なショットを解説していこう。
大きなアークを描く「バックスイング」
バックスイングでは、あまりコックを入れず、腕を伸ばしてヘッドを遠くにポジショニングさせて大きなスイングアークを描いています。両腰と両肩を回していくイメージで、あまり体を捩じる動きをさせずにクラブを上げていきます。
ダウンスイングで捻転差が増大する「X-ファクターストレッチ」
上半身がトップに到達する前に、下半身が先行してダウンスイングの動きを始めます。バックスイングを上げていく上半身に拮抗するように下半身が動くことで、トップよりもダウンスイングで更に捻転差が増えることを「X-ファクターストレッチ」といいます。
左足を強く踏み込んで切り返す
捻転差とタメをキープしたまま、体を開かずに左サイドの下半身で切り返しを行っています。左足を力強く踏み込むことで、上体がやや沈み込んでいます。これは悪い動きではなく、腕でクラブを振り下ろす要素がなく、体の回転を使ったスムーズなダウンスイングを生みます。スライサーの人には参考にしていただきたい部分です。
撮影/2017年「ヤマハレディースオープン葛城」練習日
スイング解説/吉田洋一郎 (※音声は合成です)
1978年生まれ、北海道出身。海外のスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。D.レッドベターを2度にわたり日本へ招聘し、レッスンメソッドを直接学ぶ。世界各地で最新理論の収集と研究活動を積極的に行っている。