朝の「25球」プロはどう使い分ける? 効率のいい練習場ルーティン 堀奈津佳
姉妹で同週優勝! シンプルで分かりやすい“お姉ちゃん”レッスン始めます♪
30歳以上の選手が中心となる2人1組のダブルス戦「エイジェックLADY GOカップinとちぎ」で優勝した堀奈津佳。同週開催のレギュラーツアー「日本女子オープン」では、妹の堀琴音が優勝し、姉妹そろって同週Vを達成した。まだまだ若手に負けず存在感を放つ“お姉ちゃん”が今コーナーに登場! 森守洋コーチに師事してからはスイングへの理解が深まったという彼女。シンプルで分かりやすい理論を学んでいこう!
「効率のいい朝のルーティン法を知らない人」をレスキュー♪
【アマチュアゴルファーHさんの悩み】
「ラウンド前、効率のいい朝の練習ルーティンが知りたいです。決まった球数の中(一般的に1カゴ25球)で、どのような番手で、どんな心構えで準備すると最高のパフォーマンスを発揮できるのでしょうか?」
【堀奈津佳のレスキュー回答】
朝の練習場でのメニューは、まず体の硬さをほぐすウォーミングアップと、その日の調子を確認する2つの目的があるととらえています。番手はウェッジから始め、アイアン、ユーティリティ(以下UT)、フェアウェイウッド、ドライバーと全クラブを満遍なく打つようにしています。
1. 必ず片手打ちでスタート
まず始めはウェッジの片手打ちから。手首を固めず、ゆったりしたスピードで、体とクラブとの距離やスイングの前後左右のバランスを整えます。大事なのはボールコントロールではなく、適度にヘッドを走らせてリリースできているか。一定のテンポで大きくダフらず、ヘッドが抜けていればOK。右、左の片手打ちで感覚をつかんだら、両手で50ydほどを目標を変えながら打っていきます。
2. 全番手を“2周”打つ
58度→50度→PWと徐々に長い番手へ移行し、ドライバーまで全クラブを満遍なく打っていきます。練習カゴの球数にも限りがあるので、1番手1~2球で十分。一周したら再びウェッジに戻り2周目へ(※おおむね途中終了が多い)。ミスが続く番手を何球も打ちたくなりますが、悪いイメージが残るだけなので逆効果です。本番と同じつもりで1番手につき少ない球数で打つことに意味があると考えています。
3. UTで調子を判断する
その日の調子の判断は人それぞれですが、私はウッドとアイアンの要素を併せ持つUTで行います。フェードヒッターのため、左に出て右へ曲がる持ち球が打てるかがバロメーター。つかまりやすい番手でしっかりフェードが出ればまずまずの状態と判断します。反対につかまりすぎたり逆球が出る日は、いつもより目標を右に変えたり、ストレートに近い弾道を意識するなど応急処置で対応します。
【今回のまとめ】しっかり仕上げたいなら2周~♪
・必ず片手打ちでスタート。
・全番手を2周打つ。
・UTで調子を判断する。
取材協力/上総モナークカントリークラブ
■ 堀奈津佳(ほり・なつか) プロフィール
1992年生まれ、徳島県出身。ジュニア時代はナショナルチームで活躍し、2011年にプロテスト合格。翌12年に下部ツアーで2勝をあげ、13年「アクサレディス」で初優勝。6月「アース・モンダミンカップ」では2位に8打差を付け2勝目を飾った。現在は森守洋コーチに師事し、ゴルフ道を探究中。
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