女子プロレスキュー!

「コンパクトスイング」を誤解している!? 朝イチで失敗しない考え方 堀奈津佳

2025/12/03 11:00

「朝イチショットが苦手な人」をレスキュー♪

【アマチュアゴルファーIさんの悩み】
「何度プレーしても緊張してしまう朝一番のティショット(朝イチショット)。プロはどのような意識で打っていますか?」

堀奈津佳のレスキュー回答】
体が十分にほぐれていない朝イチショットでは、プロでも思うように動かず、100%理想の弾道を打つには非常に難しいものです。対処法としてよく言われるのが“コンパクト”に振ること。ですが、コンパクトスイングの本質を理解している人は、非常に少ないのが現実。そこで今回は、私が考えるコンパクトの正しい認識と、朝イチで実戦するべき具体的な打ち方をお教えします。

1.“同調”を意識したスリークォーター

バックスイングは肩の高さまで

「コンパクトに振る」というと、腕のアークをできるだけ小さくする、という認識を持っている人を多いでしょう。確かに小さな動きで振ること自体は間違いではありませんが、ティショットでは最低限の飛距離も確保したいもの。振り幅はスリークォーター(4分の3)ですが、腕をたたんで腕の動き自体を小さくするわけではありません。左腕はしっかり伸ばしながら、クラブと体の“同調”を意識しないと意味がありません。

2. 胸のスペースを潰さない

胸郭と左手までの距離は常に一定に

スイング中は、アドレスで作った両腕の三角形を崩さないことが大切です。左肩から左手までの距離を一定に保ち、胸の前にできたスペースをつぶさないように意識して振ります。手元は常に体(胸)の前にあるように意識し、両腕と上体の連動を意識してスムーズなスイングを心がけると、スリークォーターでも安定したミート率で、十分な飛距離を生むことができます。

3. しっかりとリリースさせる

「リリース」とは、バックスイングで作った手首の角度を解き放つこと

「コンパクトに振る」の誤った認識だと、インパクトからフォローにかけて両腕を小さく折り曲げ、上体の回転だけで打ちにいってしまいます。上体が前方(目標方向)に突っ込み、スイング軌道がアウトサイドインになりやすく、フェースが開くとスライスに、強引につかまえにいくとフックのミスにつながります。しっかりヘッドをリリースさせ、ヘッドが走るインパクトゾーンを作りましょう。

【今回のまとめ】コンパクトの正解はコレだっ!

これぞ堀奈津佳が考える「コンパクトスイング」

同調を意識したスリークォーター。
・胸のスペースを潰さない。
・しっかりとリリースさせる。

取材協力/上総モナークカントリークラブ

■ 堀奈津佳(ほり・なつか) プロフィール

1992年生まれ、徳島県出身。ジュニア時代はナショナルチームで活躍し、2011年にプロテスト合格。翌12年に下部ツアーで2勝をあげ、13年「アクサレディス」で初優勝。6月「アース・モンダミンカップ」では2位に8打差を付け2勝目を飾った。現在は森守洋コーチに師事し、ゴルフ道を探究中。

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