女子プロレスキュー!

本番で差がつく!ブレない構え方 竹内美雪

2015/04/01 09:00

アイアンショットをレスキュー!

昨年プロ合格したばかりの大注目新人

幼少期に韓国に移り住み、他国の地でゴルフを学んだあと母国の日本でプロ合格したという異例の若手女子プロがいる。今回から全6回にわたり、スイングの基本をつくるアイアンショットを教えてくれるのが、その竹内美雪プロ。彼女の得意クラブは、どんなライからでも一切ブレないスイングで芯を喰うミドルアイアン。強い足腰から繰り出される正確無比なショットは、方向性も距離感も両方とも高いレベルを誇る。そんな彼女にアイアンショット術を伝授してもらう。

“歩く”ように構える!

歩く→打つ→歩く の意識

ショットの良し悪しは、アドレスでの姿勢が大きく影響します。バランスよくリズミカルに振るには、スムーズに動く準備が必要です。意識してほしいのが“自然体”で構えること。理想は普段何気なく「歩くように」リラックスした状態で構えること。静止するのでそれはとても難しいですが、イメージとしては歩きと歩きの間の一つの通過点という気持ちでアドレスに入るとよいと思います。

重力のままに…

腕の脱力から始めるアドレス法

正しいアドレスの作り方としては、まず両手でクラブを何本か持ってバランスを取ってください。両腕を重力のまま肩の下にダラリと落とすと、自然と前傾が取れます。そのままの姿勢でヒザを少し曲げるだけで、勝手にお尻は後ろに突き出て理想的なアドレスになるのです。アイアンショットでは、この状態のイメージで左右の体重配分は5:5。あとは左太腿の付け根にグリップエンドがくるように構えればOKです。

基本だけど、手のシワは「右肩」!

基本に立ち返ろう!

スムーズにクラブを振るためには、グリップの形と力感も重要です。握り方の目安は、正面から見て両手の親指と人差し指の付け根のシワがどちらも右肩を指すように握ること。最近のクラブは慣性モーメントが大きく、あまりフェースローテーションを必要としないスイングが求められています。なるべくグリップは最初に握った状態を変えず、アドレスで固めたままの状態で最後まで振り切れることが理想です。

グリップは「歯磨き粉チューブ」と同じ!

両手で使う分を出す程度が◎

グリップの力量はチューブから歯磨き粉を出す程度にしてください(量はイッパイのもの)。ユルユルでも、ギュッと力強くでもありません。適度な力感こそが、スイング中一定の力で振り切るための条件です。

「利き目」でセット!

顔の前で手で囲みをつくり、両目と片目で見た景色が同じほうが「利き目」。竹内プロは左目が利き目

ターゲットに対してスクエアに構えるために、「利き目」でスパットを確認することも忘れないでください。「利き目」とは、手や足に「利き手」や「利き足」があるように、目にもよく見えるほうの目があります。両目の景色と誤差の少ない「利き目」でターゲットを確認し、そのライン上にスパットを見つけます。スパットの距離は、アドレスしてから首を振らずに視界に入る、ボールから1メートル程度のところがベストです。
以上の正しいルーティーンを覚え、ショットを左右する大切な要素。正しい動きを癖づけてスムーズに動き出しましょう。

撮影ホール/
15H PAR4(405Y)
左ドッグレッグのミドルホール。セカンドショットはグリーン左のガードバンカーと右サイドのOBを警戒。方向性を重視し、手前から攻めていきたい

■ 竹内美雪(たけうち・みゆき) プロフィール

1995年12月7日生まれ。兵庫県神戸市出身。小学生のときに韓国釜山へ移住、その後韓国で本格的にゴルフを始め、昨年日本のプロテストに一発合格。“逆輸入プロ”として話題に。