【WORLD】ピン位置は無視しよう-PAR3を制する- by ジェイソン・デイ
正しいヤーデージを確認
私は2011年のPGAツアーで、パー3の成績でランキングトップになった。パー3については、通算21アンダーで終え、平均20%近くバーディを取った。どうやったのかって? 2008年、私のパー3の成績はとてもひどいもので、コーチのコリン・スワットンと私は、多くのゴルファーが実行は難しいと考えるシンプルな戦略に至った。ピン位置に関わらず、グリーンの真ん中を目指してプレーするというものだ。チップよりはロングパットのほうがマシだろう? それが、パー3をプレーするうえで効果的なやり方の基本となるのだ。
パー3のティに立って、キャディーと私は、まずボールを落としたい位置までの正しいヤーデージを確認する(写真)。私たちは、高低の変化、風向き、さらに気温(ボールは暑いほど遠くへ飛ぶ)も計算に入れる。
素振りでしっかりとシミュレーション
調整したヤーデージを決めたら、打つべきショットを選び、何度か素振りを行って感触をつかむ。その際に、腕と身体のバランスが取れた動きに注意する。
ショットを打つときは、自分が思うことをしっかりとシミュレーションする(写真)。たとえば、低い弾道で打って、グリーン上を転がしたい場合、左足のほうに少し多めに重心をかけ、ボールをスタンスの後ろ側に動かし、少しフォロースルーを小さくする素振りをする。
ボールからターゲットまで全体を見る
身体と腕の正しい感じをつかんだら、ボールからターゲットまで全体を見て、自分が狙うショットを目と感覚でつかむ。それができたら、アドレスし、集中し、その通りのショットを打つのだ(写真)。
PHOTOGRAPHS BY / J.D. CUBAN
米国ゴルフダイジェスト社提携
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■ ジェイソン・デイ プロフィール
フィリピン人とオーストラリア人のハーフ、国籍は豪州。11歳で父親を亡くし、全寮制学校に通っていた頃のルームメイトにタイガー・ウッズの本を読まされたのがきっかけで、練習方法からスコアメイクまで全てタイガーを模範にした。13歳でオーストラリア・マスターズ(ジュニア)を優勝し、アマチュアタイトルを総なめ。プロ転向後は練習嫌いな性格で伸び悩むも、08年ネイションワイドツアーでプロ初勝利(NWツアー史上最年少優勝)を挙げ、10年には「HPバイロンネルソン選手権」で念願のPGAツアー初優勝。その後も著しい活躍を見せ、ドイツバンク選手権で2位タイ、賞金ランク21位でシーズンを終えた。ラウンド毎に日記を残し、反省材料にしている。20代前半で将来有望視されている一人。