上達ヒントの宝箱

一発脱出のバンカーショット by 宮本勝昌

2013/09/24 00:00

宮本勝昌プロが直伝!

バンカーでダフったり、ホームランを打ってしまうアマチュアゴルファーは多いですよね。でも、コツさえつかめば、バンカーからボールを脱出させることはとても簡単です。打ち方に慣れれば、バンカーから寄せワンを狙うことだって可能になります。まずは一発脱出の技術を身に付けましょう。

今までの知識を忘れてみよう!

スタンスをオープンにして構えて、フェースを開いて、カット軌道で打つ。皆さんがよく目にするレッスン書などには、こういった打ち方が推奨されていますよね。決して間違いではないのですが、これらの知識が皆さんのバンカーショットを難しくしている要因かも知れません。

スタンスはスクエアで、フェースだけオープン

これまでのバンカーショットの概念にとらわれず、スタンスは飛球線に対してスクエアに構えてみましょう。そして、その状態でフェースをめいっぱいに開きます。注意してほしいのは、グリップしたままフェースを開かないこと。フェースを開いた状態でグリップしなおしてくださいね。

ボールの手前にヘッドを入れて、スイングするだけ

バンカーショットで大切なのは、ウェッジのバウンスを使って砂と一緒にボールを飛ばすことです。そのためにフェースは必ず開いて使わなければいけません。逆にいうと、バンカーでやることはそれだけです。フェースをめいっぱいに開いておいて、ボールの手前にソールが着地するように打てばいいだけなのです。

絶対にボールを上げようとしないこと!

バンカーでもっとも多いミスのパターンは、ボールを上げたいと思うあまりに、ボールをすくい上げるようにクラブを振ってしまうことです。これではウェッジのバウンスが使えずにダフリやトップが出てしまいます。

バンカーでもフィニッシュは左足体重

バンカーショットでは、必ずボールの手前からヘッドを入れて、ヘッドがボールの下を通過し、その先の砂まで打ち抜いていくような意識を持ってください。右足に体重が残るとすくい打ちになるので、フィニッシュでは必ず左足に体重が載るように心掛けましょう。アドレスの状態から少し左足に体重を載せておいてもいいでしょう。

バンカー脱出の練習方法

バンカーからボールを脱出させるためには、フェースをめいっぱい開くことのほかに、自分が思ったところにヘッドを落とす技術も必要です。そこで役に立つ練習方法をお教えしましょう。練習用のバンカーで、砂の上に飛球線上と直角になるような1本の線を引きます。素振りをして、その線の上に毎回ヘッドを落とせるように練習しましょう。これがうまくできるようになったら、もうバンカーショットは攻略したも同然。その線よりも少し飛球線側にボールを置いて、同じように振れば、ボールがポーンとグリーンに飛んでいくはずです。

■ 宮本勝昌 プロフィール

日大在学中に、片山晋呉横尾要らと並び3羽ガラスと呼ばれるほどの戦績を残す。卒業後プロへ転向すると、実質2年目には初シードを取得。1998年には「つるやオープン」、「ゴルフ日本シリーズJTカップ」と年間2勝を達成した。翌年にはアメリカツアーへフル参戦。貴重な経験を得て、2000年から日本ツアーに復帰。以来、常に安定したゴルフを見せ、トップ選手としての地位を築いている。中でも2001年は、「日本ゴルフツアー選手権」と「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の2つのビッグタイトルを奪取。2003年以降、コンスタントに上位には食い込むものの、しばらく優勝から見放されるシーズンが続いたが、2007年の「KBCオーガスタ」で約4年ぶりとなる復活優勝を果たした。2008年からは選手会長に就任。同年の開幕戦を制すなど、自らツアーの盛り上げ役を担う。