アプローチのクラブ選択イメトレ
クラブ選択のイメージトレーニング
短いアプローチであれば、もう何の疑いもなく、自動的にAWを選んでしまっていませんか?しかし、たとえば同じ距離でも、その状況によってクラブ選択の余地が残っているはずです。自分のイメージにあったクラブをチョイスする幅ができれば、アプローチのイメージはもっと広がりますし、一層アプローチの感覚が磨かれていきます。今回は、クラブ選択のイメトレの仕方について、お話ししましょう。
SW、PW、8Iを使ってみましょう
クラブ選択の幅を広げ、アプローチのイメージを磨くために、サンドウェッジ、ピッチングウェッジ、8番アイアンの3本を使ってみましょう。まずは、この3本の選択肢が、新たなイメージを広げる足がかりとなるはずです。
振り幅、打ち方を変えない定点比較
これまで、振り幅(体の回転量)で距離感を掴み、グリップを握る位置とボールポジションと体重配分で高低差を打ち分け、スピンをしっかりかけるコツなどを学んできました。つまり、同じクラブでアプローチのイメージを広げてきたわけですが、今回は、クラブによる違いを把握するために、振り幅や打ち方をすべて同じにすることがポイントです。
腰から腰の幅で打ち比べ
振り幅や打ち方を一切変えず、まずはすべて腰から腰までの振り幅で打ってみましょう。観察すべきところは、それぞれの出球の高さ、飛んでいくボールの勢い、落下地点、そして、落下後の転がる距離です。クラブによるボールの挙動を観察して、各クラブのイメージを感覚に焼き付けましょう。
同じ回転量で同じ力感を保つ
一言で、振り方や打ち方を一切変えないといっても、なかなか難しいと思います。小手先を使わずクラブを体の正面に保つこと。体の回転量を一定保つこと。腿の内側など体幹の筋肉の締めるべきところはしっかり締め、すべて同じ力感で打てるようトライしてみてください。
クラブの違いがしっかりと球筋に現れていますか?
8Iでは、低く出てグリーン面に当たる角度が浅くなる分、当然ランが長くなります。一方、SWでは、高く上がって自然にスピンも強まり、ずっと手前に止まります。PWはその中間という感じで、クラブの違いが明確になるまで、練習してみましょう。クラブの違いによってボールが辿る一挙一動が、打つ前のイメージと重なるまで、練習を積んでくださいね。
数ヤード刻みの打ち分けも可能
同じ体の回転量と同じ力感で、クラブを換えて打つ練習は、プロのような数ヤード刻みで打ち分ける繊細な感覚にも通じてきます。ターゲットに向かって、右の手のひらでラインを出していく意識を持って、感覚に磨きをかけていってください。このようにクラブを換えるだけで、同じライン上に5ヤード刻みに打ち分けることだって、きっと、できるようになるはずですよ!
クラブ選択による弾道の違いをお見せします!
【撮影協力】ロッテ皆吉台カントリー倶楽部
■ 足立智明プロ プロフィール
昭和46年生まれ。日本大学ゴルフ部を経て平成6年にプロ転向。大学3年時に全日本パブリック選手権3位、全日本学生選手権5位、プロ転向後は96年フジサンケイCLで39位などがある。学生時より中嶋常幸プロに師事。同期には久保谷健一など。現在は千葉県のおゆみ野ゴルフガーデンで独自の身体理論を使ったレッスンを展開中。