上達ヒントの宝箱

腕のねじれはタイミングが鍵!

2011/02/28 10:15

腕の動きは弾道に直結!

皆さんは、ボディーターン=腕の動きゼロと考えていませんか?これではスイングのバランスが崩れてしまいます。良いスイングをする為には、必ず腕の動きが必要です。腕の動きは、スイング軌道、フェース向きといったクラブの動きをコントロールします。つまり、弾道に直結する動きなのです。腕の動きでも特に重要となることは、“ねじれのタイミング”です。これが正しく行われなければ、体と腕が調和したスムーズなスイングはできません。

ありがちなミス1

一般的な腕のねじれのミスを紹介します。まずは、バックスイングの始動と同時に腕を多くねじるケースです。アマチュアゴルファーに一番多いタイプのバックスイングですね。この様に腕を動かすとクラブはインサイドに上がっていきます。そして、左腕が体から離れる状態になり、体と腕の調和が崩れてしまいます。その結果、スイングの後半で調整が必要となる為、安定したインパクトは作られません。

ありがちなミス2

2つ目の腕のねじれのミスは、バックスイングの始動と同時に腕を担ぎ上げてしまうケースです。これでは腕が全くねじられず、両腕が体から離れてしまいます。このミスは初心者によく見られます。“トップは高い位置にあるべき”という意識と、腕主体でスイングしようとする為に、この様な状態になるのです。これでは体がほとんどねじられないため、スイングスピードが高められません。そして、ダウンスイングでアウトサイドイン軌道が作られることが多く、力強い弾道が打てません。

腕をねじるタイミングが重要!

正しい腕のねじれを説明しましょう。スイング中に腕は必ずねじられます。しかし、腕をねじることを意識すれば良いスイングができる訳ではありません。正しくスイングするために重要なことは、腕のねじりを適正なタイミングで行うことです。まずバックスイングの始動では腕はねじられません。パターの様に体の回転だけで動きます。そして、両手が右ももの前を過ぎた辺りから腕のねじりが始まります。このタイミングが重要なのです。

体と腕が自然と同調

正しいタイミングで腕をねじることで、両腕が体から離れることが無くなり、体と腕の同調が保たれます。腕をねじる目的を考えてください。これはスイング幅を大きくするためです。パットの様な小さなスイングでは腕のねじれを必要としません。それ以上の振り幅を必要とする際に、腕のねじれが起こります。つまり、スイングの後半に腕のねじれは起こるのです。正しいタイミングで腕のねじれを行えば、その結果としてスイングプレーンやスイング軌道も適正になります。

ドリルで腕のねじりをマスター

正しい腕のねじれをマスターする練習方法を紹介しましょう。ボールトスドリルです。まずドッジボール程度の大きさのボールを用意します(クッションなどで代用してもOKです)。ボールの側面に手を当てがいアドレスします。そして、右肩越しにボールをトスします。トップの直前でボールを手から放します。正しいタイミングで腕をねじることができていれば、ボールは右肩の上を通過するはずです。

ボールトスドリルのポイント

腕のねじりのタイミングが早いと、ボールは右肩よりも低い位置を通過し、目標よりも左方向へ飛んでしまいます。又は腕のねじれが少ないと、ボールは頭の上を通過して目標よりも右へ飛んでしまいます。正しいタイミングで腕のねじれを行えば、ボールは飛球線と平行に飛んで行きます。ボールを手離した時、両手がどこにあるのかチェックしてみてください。両手が右肩の付近にあれば合格です。

【取材協力】
KEN HORIO GOLF ACADEMY
TOTAL GOLF FITNESS

■ 堀尾研仁&鈴木真一コーチ プロフィール

多数のツアープロのコーチングをこなす傍ら、「KEN HORIO GOLF ACADEMY」を主宰し、アマチュアゴルファーのレッスンにも取り組む堀尾研仁。その堀尾氏の片腕としてアカデミーを支えるのが鈴木真一コーチ。ジュニア時代より堀尾氏の指導を受け、華々しいジュニア大会経歴を持つ。現在は指導者として、アスリートゴルファーから初心者まで幅広い支持を受けている。