上達ヒントの宝箱

シングルへのフィーリング至上主義 第2回 超シンプル・アプローチ

2011/06/20 10:15

テクニックでガチガチになっていませんか?

アプローチでは、あらかじめ体重を左足にかけて、ハンドファーストに構え、手首の角度は変えずに・・・。なんて、頭の中をカタチばかりが渦巻いて、その挙げ句に、体はガチガチという人はいませんか?セオリー通りのはずなのに、出来上がったアドレスは写真のように不自然でガチガチ。

アドレスはガッチガチの上、トップやザックリといった、ガッカリするミスを避けたいばっかりに、当てにいく意識にも囚われて、スムーズに振ることさえままならない。一体、どうすればいいのでしょう?

アプローチのセットアップはもっとシンプルに!

ガチガチになってしまう大きな原因は、チェックポイントが多すぎるせい。何も考えずにスッと構えられるように、セットアップをもっとシンプルにすべきです。

まずは、サンドウェッジでフルショットするように普通にアドレスしてみましょう。スタンスはややオープンで、ボールは中央寄りの、ごく普通のアドレスです。

あとは右足を左足に寄せるだけ

ごく普通のアドレスが決まったら、あとは左足の位置をそのままに、右足を左へ寄せるだけ。アプローチのセットアップはたったこれだけで、いいんです。じゃあ、体重はどこに?手のポジションはどうする?そんなことはいちいち細かく考えなくて結構!それはどうしてでしょうか?

自動的に左足体重になります

普通のアドレスの状態から、ただ右足を左へ寄せるだけで、どうですか?体重は勝手に左足寄りになるはずですよ。勝手に左足体重になるのですから、いちいち「アプローチは左足体重で」なんて、頭で考える必要はありませんよね。そんなこと忘れちゃってください。

勝手にハンドファーストになります

じゃあ、手のポジションは??普通のアドレスから、ヘッドの位置を変えずに、右足を左足に寄せていくと、その分、グリップが前方にいきますよね。これで自然なハンドファーストが完了。こちらも一切、何も考える必要なし!ハンドファーストだけを意識して作ろうとすると、最初の写真のように不自然な形になるのがオチですよ。何も考えずにシンプルでオートマチックにできることが肝心なのです。

そして次に大切なのは、当てにいく意識を消すこと。ボールに当てようとするから、腕が突っ込んだり、しゃくり上げたりと、心理的に余計な動きを誘ってしまうんです。

ボールの先にティを置いてみましょう

ボールの1点に当てるのではなく、スイングの軌道上にボールがある感覚。と、口で言うのは簡単ですが、ガッカリなミスを避けたいと思うと、心理的にもなかなかそうはいきませんよね。そこで、意識を変えてみましょう。

ボールの先に、ティを置きます。ボールを打つのではなくて、ボールの先のティを打つんです。ティを打つのは簡単ですよね。その手前にたまたまボールがあるという感じなのです。

コースではボールの先の芝を打つつもりで

練習場などでティを打つ感じが掴めたら、コースでは必要以上にミスを怖がる必要はありませんよ。コースではボールの先の芝などを、置いたティのように見立てて、振ればいいんです。

ボールの先の仮想的なティを打つことで、インパクトの意識が消えれば、ダフリやトップといったミスは激減します。ミスに囚われた心理が、なんてことはないアプローチショットを、いたずらに乱していたことが分かるはずですよ!

【撮影協力】エイム ハイ ゴルフスクール
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【撮影協力】エイム ハイ ゴルフスクール

■ 松本進 プロフィール

スイング分析よりも感覚や心理を重視し、日本のゴルフレッスンに新機軸を与える気鋭のゴルフコーチ。米国でも有数のスポーツ・サイコロジェストであるデビッド・ライト氏と、元タイガー・ウッズのコーチであるハンク・ヘイニー氏から直接学び、双方からの公認を受ける。データを元にプランを立てていく指導法が注目され、現在はツアープロを中心にアマチュアゴルファー、そしてビジネスマンへのコーチングと幅広い指導で活躍中。
主な著書に「なぜ打ちなおしの一打はいいボールが打てるのか(実業之日本社)」、「ゴルフ、あっというまに上達する極意。(ゴルフダイジェスト新書)」、「マインドアンダーパー(幻冬舎)」。