シングルへのフィーリング至上主義 第5回 パットは成功体験の積み重ね!
パットを磨かないでどうする?
パッティングはプレーの40~45%を占め、スコアアップの要。しかもそれは、ショットのレベルとは関係なく、ちょっとした練習によって、誰でも磨きをかけることができるはずなのです。
それなのに、一向に上達しないという方は、コースでラウンド前に少し練習するだけだったりと、明らかに練習不足であることが一因。もう一つは、限られた練習時間の中でも、練習の仕方自体がマズイというのが、もう一つの原因です。では、この写真に関しての問題。ラウンド前の練習風景として、一体何がマズイのでしょうか?
距離が長すぎます
ラウンド前に、3~4mくらいの距離を重点的に練習をする人を見かけます。入れごろ外しごろという距離ですね。こういう距離がスポスポと入れば良いのでしょうが、実際は、なかなかそう上手くはいきませんよね。
特に、入らなかった時のメンタルに与える影響が気になります。芯に当たっていなかったのか、セットアップがマズかったのか、ストロークがスムーズでなかったのか・・・。一体、何が悪いのか、さっぱり分かりません。じゃあ、これは何のための練習だったのでしょう・・・。
パットは自信を得るほど上手くなる
メンタル的なお話しをしましょう。物事は自信を持って臨むほど、成功する確率が高くなるものです。それは、パットも同じこと。自信を増すほど上手くなるメンタルと直結したプレー。それがパッティングなのです。こんなに遠くて自信が高められますか?では、どうすれば、自信を高めることができるでしょうか?
確実に入る距離を徹底練習すべし!
入るか入らないか、という微妙な距離で練習しないこと。パットの練習は、確実に入る距離での練習を数多く積み重ねることが大切なんです。絶対に外さず、必ず入れられる距離。あなたなら、どのくらいですか?1mですか?2mですか?これでもきっと長すぎますよ。ちなみに、タイガー・ウッズは60~90センチくらいの距離を徹底的に練習しているのです。
60センチをパット練習の基本にしましょう
そこで、確実に入る距離を60センチと想定して、パットの基本練習は60センチの距離と決めましょう。近すぎますか?こんなの入って当たり前だし、そんな練習を重ねたところで、一体どんな成果が期待できるのか!こんな反論を受けそうですね・・・。
60センチの成功体験
絶対入る距離を練習して何になる?その一つの答えは、前述した通り、成功体験を重ねて自信を深めることです。積み重ねた成功体験だけが、自信につながります。ミドルパットの一か八かを重ねるよりも、確実に入る60センチの成功体験を重ねた方が、メンタル的にプラスになるということ。もちろん、それだけではありませんよ。
考えなくても入る距離が自分だけのストロークを作る
ボールは目の真下にセットする。まっすぐ引いてまっすぐストロークする。インパクト後も顔を上げない。パットに関して、様々なHOW TOが渦巻きそうですが、要は、自分がもっとも自信を持って臨める、自分なりのストロークに到達することが、あなたの目指すべきこと。
こうしたHOW TOが悪いとは言いません。しかし、いろんなTIPSを一切気にせず、考えなくても入る距離を確実に沈める練習こそが、自分に合ったストロークを発見する最適な方法なのです。騙されたと思って、60センチの距離をできるだけたくさん沈めてください。必ずや、自分のパットが確立されるはずです!
【撮影協力】エイム ハイ ゴルフスクール
【お知らせ】タイガーの元コーチ、ハンク・ヘイニー氏主催のジュニア大会「IJGTアジアンサーキット日本大会」が8月に静岡で開催!
■ 松本進 プロフィール
スイング分析よりも感覚や心理を重視し、日本のゴルフレッスンに新機軸を与える気鋭のゴルフコーチ。米国でも有数のスポーツ・サイコロジェストであるデビッド・ライト氏と、元タイガー・ウッズのコーチであるハンク・ヘイニー氏から直接学び、双方からの公認を受ける。データを元にプランを立てていく指導法が注目され、現在はツアープロを中心にアマチュアゴルファー、そしてビジネスマンへのコーチングと幅広い指導で活躍中。
主な著書に「なぜ打ちなおしの一打はいいボールが打てるのか(実業之日本社)」、「ゴルフ、あっというまに上達する極意。(ゴルフダイジェスト新書)」、「マインドアンダーパー(幻冬舎)」。