シングルへのフィーリング至上主義 第10回 自分のベストパターンを意識せよ
悪かったことばかりに支配されていませんか?
自分のラウンドを振り返ってみたとき、悪かったところばかりを思い出していませんか?良いプレーがあった時には、パッと一瞬、気が晴れるけど、悪かったところは、いつまでもグダグダと引きずってしまったり・・・。
たとえば、スコアカード。OBを打ったところとか、3パットをしたところなど、悪かったところは几帳面にチェックするけど、良かったところに、振り返るきっかけを与えていますか?
たとえば良かったホールに丸をつけてみる
ゴルフはミスのゲームといいます。ミスを反省し、今後それをいかに回避すべきか検証する上では、OBや3パットを記録するのも正論です。でも、あのOBがなかったらと、3パットがなければと、ただ悔やむネタにするくらいなら、そんなことは一切しない方がいい。
だったら、むしろ良かったホールに丸。その時、どんな心境でティショットに臨んだか。ティーグラウンドはどんな景色だったか。フェアウェイのど真ん中をキープした、会心のショットの感覚は?狙い通りにグリーンを捉えた時のシーンは?そんな全感覚をありありと思い出せるきっかけを作る方が、ずっとプラスになります。
前日の練習では絶好調だったのに・・・
よくある話ですが、コンペ前日の練習では絶好調で、期待に胸躍らせて臨んだ本番ではメロメロ・・・。一体、何がいけなかったのでしょう。
おそらく、大きく期待しすぎたことで、ちょっとしたミスのダメージが大きくなり、悪い流れにハマッてしまったのでしょう。日々体調が変化するように、調子にも浮き沈みがあって当然。昨日良くても今日は今日。こんな風に、割り切って臨んだ方が、気負わずにプレーできたのではないかと思います。
明らかなワーストパターンは絶対に避けること
コースにギリギリで到着し、トイレに行く間も惜しんで、バタバタと準備し、滑り込むようにティショット。フロントナインはボロボロだったという経験はありませんか?
こんな風に、明らかにワーストパターンに陥ると分かっていることは、絶対に避けるべきです。渋滞が予想されるなら、もう少し早めに家を出るとか、回避できる術はあったはず。家を出る前から、すでにゴルフは始まっているんです。
良いゴルフができた日を思い返してみましょう
早めに到着して、ゆっくりとコーヒーを飲む。十分にストレッチしてから、アプローチを中心に軽く数十球。その日のタッチを知るべく、練習グリーンへ。そんな日のラウンドはどうでしたか?
こんな風に、良いゴルフができた日のことを、ラウンド中のみならず、ラウンド前の様子から思い起こしてみてください。そして、次回も同じような行動パターンで、同じように臨めるように、意識してみましょう。
自分のベストパターンを積み重ねよう!
ラウンド前の練習は、そこそこにした方が良ければそれでよし。ボールを打つよりも、腰のストレッチに時間を割いたら、いい感じで回れたというなら、それもよし。ショット前の入念な素振りをやめて、速やかに打った方が良かったなら、それを自分のベストパターンとして、取り入れて見るべきです。
悪かったことを悔やんでばかりのゴルフはやめましょう。良かった時にもっともっと注意を向けて、自分のベストパターンが何かを是非、試行錯誤してみてください。自分のメンタルをベストな状態に整える術を探ることは、あなたのプレーをきっと良い方向に導いてくれるはずです!
【撮影協力】エイム ハイ ゴルフスクール
【お知らせ】タイガーの元コーチ、ハンク・ヘイニー氏主催のジュニア大会「IJGTアジアンサーキット日本大会」が8月に静岡で開催!
■ 松本進 プロフィール
スイング分析よりも感覚や心理を重視し、日本のゴルフレッスンに新機軸を与える気鋭のゴルフコーチ。米国でも有数のスポーツ・サイコロジェストであるデビッド・ライト氏と、元タイガー・ウッズのコーチであるハンク・ヘイニー氏から直接学び、双方からの公認を受ける。データを元にプランを立てていく指導法が注目され、現在はツアープロを中心にアマチュアゴルファー、そしてビジネスマンへのコーチングと幅広い指導で活躍中。
主な著書に「なぜ打ちなおしの一打はいいボールが打てるのか(実業之日本社)」、「ゴルフ、あっというまに上達する極意。(ゴルフダイジェスト新書)」、「マインドアンダーパー(幻冬舎)」。