スピード上達!

飛ばないスイングとカラダの関係

2011/03/31 10:15

「もっと男性並みに飛ばしたい!」

「運動神経には結構自信があって、ゴルフを始めてから3年で80台を出すことができました。でも、左右にブレる不安定なドライバーを安定させたいし、男性並みに飛距離をもっとアップしたいんです」(佐々木さん、ゴルフ歴3年、ベストスコア87)

【撮影協力】コナミスポーツクラブ目黒

直立姿勢でやや頭が前に出ています

コナミスポーツのゴルフアカデミーでは、まずゴルフスイングに直結する、カラダの癖や傾向を徹底チェックします。テクニック以前に、姿勢や関節の動きと可動域といった、その人個人の特徴による問題を無視できないからです。

まず、佐々木さんの場合、直立姿勢でやや顔が前に出る癖がありますね。肩と耳たぶは本来一直線に並ぶべきですが、写真のように、耳たぶの位置が少し前方にあります。デスクワークなどが多いと、このような姿勢になりがち。こうした癖があると・・・。

アドレスの姿勢にも影響します

直立した姿勢で顔が前に出てしまう人は、背中を丸くすることで前傾姿勢を作ってしまい、足の付け根から曲げる正しい前傾を怠りがちになります。普段から、胸を張った真っ直ぐな姿勢を心がけてください。

腰が回る姿勢と回りにくい姿勢

さて、2つのアドレスを見比べてください。左がNGのアドレスで、右が正しいアドレスです。正しい前傾姿勢は足の付け根から折れていること。これは、直立した状態から、足の付け根だけを折り、最後に軽く膝を曲げる順番で作られます。

スイング中、この前傾姿勢を保つことによって、腰が回りやすくなります。テークバックで右に腰が流れたり、インパクトで左に突き出したりといった左右の余計な動きがセーブされ、軸のブレやパワーロスも軽減します。ところが、頭では分かっていても、フィジカルの問題が原因で、この姿勢が取りにくい人が結構いるのです。

クォータースクワットをしてみましょう

正しい前傾姿勢ができる体かどうか、知る方法があります。それは、直立した姿勢から、少し腰を落とすクォータースクワット動作です。ただし注意点があります。それは、腰を落とす際に、なるべく膝を前に出さないようにすること。

膝を大きく前に出さないと、後方にバランスを崩してしまう人は、正しい前傾姿勢を作りにくい体だと言えます。佐々木さんもどうやら、このクォータースクワットが苦手みたいですね。

腰が入らないアドレスだと・・・

足の付け根からしっかり前傾していないアドレスは、つまり腰が入っていないアドレスだといえます。テークバックでは右の股関節に体重が乗り切らず、捻るパワーもたまりにくくなります。

余計に回そうとして、右膝がいっしょに動いてしまったり、腰が右にスライドして、上体が左に倒れるような逆体重になるなど、良いことは一つもありません。

毎日のクォータースクワットでアドレスを改善!

佐々木さんのように、前傾姿勢が取りづらい人は、このクォータースクワットを1日15回くらい行いましょう。自分がバランスを保てる範囲で構わないので、膝をなるべく前に出さないようにして、腰を落とすエクササイズをしてください。

お尻を後方に突き出すような感じで腰を落とすのがコツです。アドレスはスイングの要。18ホールを通じて、正しい姿勢をキープするためにもフィジカルに磨きをかけましょう!

■ 藤澤伸一インストラクター プロフィール

1984年生まれ、東京都出身。駒澤大学ゴルフ部を経て、現在コナミスポーツクラブ荻窪南口勤務。その人の悩みの原因を、素早く見つけるのが得意。そんなレッスンを通じて、ゴルフの楽しさを伝えることが一番のやりがい。