飛ばない原因はテークバックにあり!
飛ばない原因はテークバックにあり
「理想のスイングを実現するために、肩関節が外側に動きにくい欠点を克服すべきことが、フィジカルチェックで分かりました。飛んでブレないスイングを実現するために、テクニックとして、今できることは何でしょうか?」(佐々木さん、ゴルフ歴3年、ベストスコア87)
【撮影協力】コナミスポーツクラブ目黒
ハーフウェーバックでインサイドに引きすぎ
前回、肩関節が外側に動きにくいことが、理想的なスイングの妨げになっていたことがわかりましたね。今回は、佐々木さんのフィジカルの特徴を前提としつつ、最大限のパワーをボールに伝えるためのテクニックについて、レッスンしていきましょう。
まず、スイング全体を決定するといって過言ではないハーフウェーバックについてです。佐々木さんの場合、ハーフウェーバックでインサイドに引きすぎですね。アドレス時の形をキープして、いつもクラブが上半身の正面にあることが理想ですが、いきなり体の正面から外れてしまっていますね・・・。
腰までの高さで飛球線と平行が理想
アドレス時の上半身、腕、クラブの位置関係をキープして、それが一体となったテークバックが理想です。この3つが一体となっていれば、腰までクラブを上げたハーフウェーバックで、クラブは飛球線と平行になるはずです。そして、フェースの向きは・・・
ハーフウェーバックでフェースは前傾と平行
アドレス時の上半身、腕、クラブが一体となってテークバックしていれば、腰まで上げた状態では、自然に、上半身の前傾とフェースの向きが平行になります。これがハーフウェーバックでの理想のポジションです。
これまでは、ハーフウェーバックの段階から、大きくプレーンを外れていたので、フェースが大きく開いてしまい、ダウンスイングで開いたフェースを元に戻すという余計な動きが必要になってきます。
さらにトップで左手首が甲側に折れています
テークバックで大きくフェースが開いた上に、トップでは左手首が甲側に折れています。左手首はアドレス時の角度をキープすべきですが、手首が甲側に折れることで、さらにフェースが開いてしまうのです。ここまで、開ききってしまった場合・・・。
外からクラブを降ろさないと当たらない
ハーフウェーバックでフェースが開き、さらにトップで開く。フェースが開かないように注意すべきポイントを2つも外して、大きくフェースが開いてしまったなら、インパクトでスクエアに戻すのは大変困難です。
そこで、大きく外からクラブを降ろすことによって、何とかボールを捉えるしかないのです。2本の赤いラインのVゾーン内の間に、クラブが降りてくるのが理想ですが、ボールに当てるためには、上の赤いラインの上方からクラブが降ろすしかないのです。
今までの感覚よりも外側に上げるイメージ
これまで大きくインサイドに引いていたので、テークバックを修正するには、以前とはまったく違う感覚になります。自分の感覚的には、写真のように外側に上げていくような感じになるでしょう。
ハーフウェーバックでは、クラブが飛球線と平行になり、クラブフェースが前傾姿勢と平行になることを確認して、正しいポジションを体で覚えてください。
トップで左手首を甲側に折らないこと
佐々木さんは、肩関節が外側に曲がりにくいので、テークバックでどうしても右脇が開いて、トップでクロスする癖がありました。その時、同時に左手首が甲側に折れて、さらにフェースが開いてしまっているんです。
右脇を締めた状態で、自分が捻れるところまでテークバックし、回し足りないと感じても、それ以上、脇を開いてまで上げる必要はありません。テークバックでフェースを開かせないようにすれば、外からカット気味に降りてくる癖が、自然に解消されて、パワーを十分にボールに伝えることができますよ。
■ 藤澤伸一インストラクター プロフィール
1984年生まれ、東京都出身。駒澤大学ゴルフ部を経て、現在コナミスポーツクラブ荻窪南口勤務。その人の悩みの原因を、素早く見つけるのが得意。そんなレッスンを通じて、ゴルフの楽しさを伝えることが一番のやりがい。